天龍寺の法堂は、曹源池庭園を眺められる大方丈や庫裏の手前にあります。
元治元年(1864)の禁門の変で、長州藩が天龍寺に陣を置いたため、薩摩藩の兵火に遭って大半の建物が焼失しました。
その中で何とか焼け残った雲居庵禅堂(禅仏場:僧侶が善修行をするための場所)を移築し、仏殿兼法堂としたのが今の法堂です。
当時の堂内の天井には明治期に活躍した鈴木松年により描かれた雲龍図がありました。
しかし損傷が激しかったため、平成9年(1997)の「法堂移築100年・夢窓国師650年遠諱記念事業」として加山又造氏によって新たに雲龍図が描かれました。
縦10.6m・横12.6m・厚さ3cmの杉板159枚を張り合わせ、全面に漆を塗ってその上に白土を施した上に、直径9mの二重円相の中に龍が描かれています。
天井いっぱいにのびのびと泳ぐ龍は、迫力満点!
どの角度から見てもにらまれているように感じることから「八方睨みの龍」とも呼ばれています。
雲龍好きの私は、いろいろな寺院で雲龍図を見ていますが、こちらの龍の注目すべきは五爪(爪が五本ある)であるということです。
五爪の龍は、中国古代において最高権力者であった皇帝のみに許された特別な龍。
天龍寺がいかに高い格式を持っているかがわかるポイントの1つです。
天龍寺をお参りされた際にはぜひ雲龍図を、そして五爪を確認してみてくださいね。
天龍寺法堂拝観について
2026年度特別参拝期間 2026年9月19日(土)~12月6日(日)
上記期間以外は土日祝のみの公開
  • 公開時間 9:00~16:30(16:20受付終了)
  • 参拝料 500円(未就学児は無料)