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福岡で活動するナシカ座の新作演劇「泡の流れのように」が2024年7月に福岡市のぽんブラザホールで上演されました。 銭湯を舞台に様々な人間模様が描かれた本作。 メインテーマは親から受け継いだ銭湯を守りたい兄と、それを売ろうとする弟との対立でした。 根っこにあるテーマは重いものの、ナシカ座作品の特徴であるコメディ要素もふんだんに盛り込まれてありシリアス一辺倒にならない非常にみやすい作品となっていました。 様々な出演者の中でも、兄と対立する弟を演じた上野直人さんの存在感が飛び抜けていました。 声を枯ら

2024年4月6日と7日に、福岡市のぽんプラザホールで「ATOMEXPO」というイベントが開催されました。 このイベントは福岡で活動する「劇団テンペスト」が手掛けたもので、過去作品の上映や怪談、お笑いショーや漫才ライブなど内容が盛りだくさん。 観劇できたのは2日目だけでしたが、怪談イベントでは福岡にまつわるさまざまな怪談話を聞くことができました。 とても恐ろしいものでしたが、その恐ろしさ故に聞き入ってしまう内容で面白さも感じることができました。 このイベントは、4月に誕生日をむかえたテンペストメ

「熱海殺人事件」という舞台演劇をご存知でしょうか。 内容は知らなくても、タイトルだけは聞いたことがあるという方もいるかもしれません。 日本を代表する劇作家として、演劇界に一時代を築いたつかこうへい。 その代表作が本作です。 2024年2月、福岡市にあるぽんプラザホールで熱海殺人事件が上演されました。 東京にあるゴツプロ合同会社プレゼンツによる本作の主演は山本亨。つかこうへい作品にいくつも出演した経験のある俳優です。 福岡で地元の劇団の芝居を観るようになり久しいですが、最初は好きな俳優目当てで劇場

笑って泣ける演劇作品を生み出し続ける福岡の劇団「ジグザグバイト」。 2023年の5月に上演した「キグルミオッカナイト」は、テレビのキャラクターたちのパロディが多数登場する報復絶倒の作品でした。 物語は幼い頃に魔女の呪いにかけられた姉と弟が、退魔士として活躍しながら呪いを解く手がかりを求めて歌のおにいさん、おねえさんとしてテレビ局に潜入するというもの。 そこにさまざまなキャラクターが加わることで、物語は思いもよらぬ方向に展開していきました。 題材故にアクションシーンもありますが、その中にも突然爆笑

地域演劇を観始めて数年になりますが、ある程度さまざまな作品を観ていると、時々びっくりするほど著名な方の名前を目にする時があります。 今回観劇した「城南フロッグボーイズ」は脚本と演出を「仮面ライダーリバイス」を手掛けた木下半太さん、音楽を人気アイドルグループ「BiSH」のサウンドプロデュースを務めた松隈ケンタさんが担当した作品です。 物語は福岡市の城南区を舞台に夢を追う若者たちの姿を描いたものでした。 かつて「城南フロッグボーイズ」というユーチューバーとして青春をともにした主人公たちは、成長してそ

福岡ではたくさんの劇団が活動しています。「劇団ジグザグバイト」もそんな劇団の一つで、近年ではパロディ要素の強いコミカルな作品を中心に上演し多く観客から支持を集めています。 2023年10月に上演された作品は「シン青春ピンチヒッター～激闘生徒会編～」でした。 物語は一人の少年が偶然出会ったヒロインから渡されたアイテムを使い「ピンチヒッター」というヒーローに変身するというもの。特撮ヒーロー物にギャグテイストを加えながら、時に熱く時に泣ける場面もある見応えのある作品となっていました。 ピンチヒッターの

「ナシカ座」は主に福岡を中心に活動している劇団です。コメディ系の作品を得意としていますが、コミカルなストーリーの中に泣ける要素も入っておりこれまでさまざまな作品を上演してきました。 2023年7月に上演された「バックヤード・マーチ」は過去に上演された作品の再演で、新たなキャストによって親から引き継いだスーパーを切り盛りする兄妹のドラマが描かれます。 底抜けに人の良い兄とそんな兄に振り回される妹に起こるトラブル。しかしそうした出来事の中で、二人は確かな肉親の絆を確認していきます。 ナシカ座の代表は

「しゃーしい」とは北九州の方言で「面倒くさい」という意味の言葉です。 「しゃーSHE彼女♀」はテレビドラマと舞台のメディアミックスで展開されている作品で、2023年10月には舞台版作品の第3弾が上演されました。 作品の内容は今を生きる女性たちの赤裸々な姿をコミカルに、時にシリアスに描くというもの。 オムニバスコミック形式になっており、複数のドラマにより一つの作品となっていました。 作風上、女性の俳優が多く出演するため舞台上は常に華やか。あまりこうした作品は鑑賞したことがなかったため新鮮に感じまし

日本には沢山の劇団があり、俳優活動を行っている人も数え切れないくらい存在していることをご存知でしょうか？ テレビドラマや映画ではなく、主に町にある劇場で公演を行う人々。地域演劇ともいわれるこのジャンルに触れるようになったのは数年前です。 それまで全く演劇を観たことはなかったのですが、縁あって今は定期的に劇場に足を運ぶようになりました。 今回観劇した作品は『トピカペニア』です。 福岡を拠点とする劇団『FOURTEEN PLUS 14+（フォーティーンプラス）』の第18回公演で、会場は福岡市にある『