野宮神社(ののみやじんじゃ)は、伊勢神宮に奉仕する斎王(さいおう:未婚の内親王)が、伊勢へ行く前に身を清めるのために居住したところで、嵐山屈指の人気スポット「竹林の小径」にあります。
樹皮が付いたままのクヌギを使った黒木(くろき)の鳥居とクロモジの木を束ねた小柴垣(こしばがき)に囲まれた緑が美しい神社で、『源氏物語』の「賢木の巻」にも登場しています。
鮮やかな朱色の鳥居も良いですが、落ち着いた黒木の鳥居は神聖な雰囲気がより際立っているように感じました。
ちなみにクロモジとは、和菓子に添えられる少し大きめのつまようじ(黒文字)の材料になっている木です。
本殿にお祀りされているのは、天照皇大神(あまてらすおおみかみ)で、その両側には火伏の神として知られる愛宕大神や縁結びの神様・野宮大黒天、子宝・安産・商売繁盛の白福稲荷大明神、芸能上達の白峯弁財天、交通安全・財運向上の大山弁財天が御鎮座しています。
野宮大黒天の側にあるのは、神石「お亀石」です。
この石を撫でながら願い事をすると1年以内に叶うとされています。
境内の奥には緑がつやつやと美しい苔じゅうたんの庭があります。
緑に輝く苔じゅうたんと川に見立てた白石にかかる小橋。
規模は小さいのですが、それがミニチュアのようで余計に魅力的です。
竹林の若々しい緑も素敵ですが、しっとりとした深緑や若緑の苔には何か秘めた魅力でもあるのでしょうか、すごく立ち去りがたい気持ちになりました。
嵐山・竹林の小径を訪れた際には、ぜひ野宮神社の閑か(静香)な雰囲気をお楽しみください。