松尾大社には、昭和を代表する作庭家・重森三玲による庭園が4つあり、それぞれ「曲水の庭」「即興の庭」「上古の庭」「蓬莱の庭」と呼ばれています。

まずは葵殿(神前式の斎場)の前にある「曲水の庭」。曲水とは、うねり曲がって流れる水のこと。
曲水といえば、平安時代に貴族たちが催していた「曲水の宴」を思い出します。盃が流れてくるまでに和歌を詠む行事です。曲水の庭にも、そんな優雅な雰囲気がありました。

葵殿と神像館の間にあるのが即興の庭。今回写真には収められませんでしたが、名前の通り、設計計画になく即興的に造られた庭園なのだそうです。

松尾山にある磐座(神様が降臨したとされる石)にちなんで作庭されたのが、神像館の奥にある「上古の庭」。
笹が生い茂った中に石が建っていますが、これにも意味があり、人が入れない高山の様子を表しているのだそうです。

そして「蓬莱の庭」。こちらは上記3つの庭とは離れた場所にあります。
三玲と息子の完途による合作の庭園とのこと。蓬莱とは、仙人が住む理想郷。池には鯉がたくさん泳いでいて、餌をあげることもできました。

これらは三玲の絶作でもあり、松尾大社を訪れたらぜひとも観ておきたい庭園です。

【松尾大社の情報】
京都市西京区嵐山宮町3
拝観時間:9:00~16:00(日曜16:30)