山陰で厄除けしたい人がまず思い浮かぶお寺の1つが、島根県安来市にある清水寺(きよみずでら)です。
こちらのお寺には主要な建物がいくつも集まった伽藍(がらん)が、山陰随一と高く評価されています。
歴史も古く約1,400年前、推古天皇の勅願によって建設された清水寺は、厄除け観音の十一面観世音菩薩をお祀りし、近隣歴代の城主である尼子氏、毛利氏、鳥取の米子城主にも祈願所として崇敬されてきた古刹です。
また、清水寺は桜、紅葉の名所としても有名です。
自然石で作られた長い参道を登っていくうちに、世俗と離れて心がリフレッシュしていきます。
15分くらい上ってやっと手水舎に着きます。昔は大晦日の夜に白い息を吐きながらこの長い石の道を歩いたこともありました。雪でぬかるみ足元が悪い中、今でも多くの方が参拝されていることでしょう。
一息ついたところでさらに一息できるのが、名物 清水羊羹のお店です。
ここはとても古いお店で甘みを抑えた羊羹が人気で、このお店を見ると清水寺に参拝したのを実感できます。
昔は羊羹を買うと中で一服お茶をふるまってもらえましたが、今でもそうかな?
辺りの紅葉は真っ盛りの木がある中、もう落ち葉になった木も多くありました。
正面奥で手と口を清め、更に左に続く階段を上ると本堂です。
長い登り坂の参道を歩いた後、さらにこの階段を上るのは少し気合が必要です。
大晦日から新年にかけて、夜遅くまで多くの人が参拝し厄除け祈願をするので、いつもは山に囲まれ静かな清水寺が最高ににぎわいます。
国指定重要文化財の本堂は、1392年に建立された美しい総檜皮葺(そうひわだぶき)造りです。折々に葺き替えられた屋根の美しさとは対照的に、木造部分に風雪に耐えた歴史の重みを感じます。
本堂を左に回り奥へと進むと、本堂と同様に総檜皮造りの鐘楼堂があります。1421年に造られたこの鐘は、大晦日に108の煩悩を打ち払うだけでなく、希望すれば200円でいつでも誰でも突くことができます。
周囲の山々に響く鐘の音は、何とも言えない響きです。
建物が立て替えられてきれいになっていました。
さらに進むと、1859年に造られた(2代目)清水寺の三重塔が現れます。
全国的にはもっと高い塔がたくさんありますが、山陰では清水寺にある三重塔が唯一の塔で、高さが約33mあり島根県の有形文化財に指定されています。
近くで見ると木肌に歴史を感じます。
しだれ桜の葉はもう落ちていましたが、風情のある風景でした。












