旅の本を何気なくめくっていたとき、ふと、目を奪われる一枚の写真に出会いました。写っていたのは、宮城県・鳴子温泉郷の外れに、ひっそりとたたずむ潟沼(かたぬま)。
日本有数の酸性カルデラ湖として知られる、神秘の湖です。
この湖が見せてくれる表情は、日や天候によって驚くほど多彩に変化します。
ある日は、澄みきったスカイブルー。
ある日は、吸い込まれそうなほど深い藍色。
あるいは、エメラルドグリーンに染まることもあります。
その色彩の移ろいに、同じ景色は二度とありません。
まさに、一期一会の風景です。
少しでも気になった方は、ぜひ一度「潟沼」と検索してみてください。
画面越しにでも、その美しさの一端を感じ取れるはずです。
実際にバイクで山道を登り、潟沼を目指していると、不意に鼻先をかすめたのは硫黄の匂いでした。
湖の周辺には、火山性ガスが立ちのぼる小さな噴気孔が点在しており、そのせいか、辺りには特有のにおいが漂っています。
「もうすぐだ。」
そんな予感とともに、胸の高鳴りが静かに加速していきます。
やがて、木々の隙間から湖面がちらりと姿を見せました。
それは、空を閉じ込めたようなスカイブルー。
さらに太陽の光を受けてきらきらと輝く水面は、まるで光を宿した宝石のような美しさでした。
駐車場にバイクを止め、湖畔へと足を進めます。
「綺麗だ」
と思わず言葉がこぼれました。
浅瀬はほとんど透明に近く、奥へ進むにつれて徐々に青の深みが増していきます。
湖の中心へと向かって、穏やかなグラデーションが広がっていました。
思わず足を止め、じっと見入ってしまいます。
そんな美しい潟沼ですが、散策の際には少しだけ気をつけてほしいことがあります。
湖の周辺では火山性ガスが噴き出しており、場所によっては硫黄の匂いが強くなることもあります。
体調に不安のある方は、無理をせず、安全を最優先に楽しんでください。
静かに深く心に刻まれる、潟沼という名の青の世界。
あなたが訪れるとき、この湖はどんな色で迎えてくれるのでしょうか。
その答えは、あなたの目で、あなたの心で確かめてみてください。