永観堂は、清水寺や東福寺と並ぶ人気の紅葉スポットです。
境内にある約3000本のもみじが紅葉・黄葉した景色は圧巻!
特に放生池周辺のもみじ、多宝塔を望む景色は言葉にならないほどの美しさです。

「もみじの永観堂」とも呼ばれるこのお寺、正式な寺名は聖衆来迎山(しょうじゅうらいごうさん)無料寿院(むりょうじゅいん)禅林寺(ぜんりんじ)です。
第七世の永観律師(ようかんりっし)にちなんで永観堂(えいかんどう)と呼ばれるようになりました。
創建されたのは、平安時代初期の仁寿3年(853)のこと。
藤原氏が別荘を寄進したもので、創建当初からもみじが有名だったそうです。

永観堂へは南禅寺からと哲学の道方面からのルートがあります。
どちらももみじの名所ですので、紅葉シーズンは多くの観光客で混雑!
少しでもゆっくりと紅葉を楽しむためには、朝一番の拝観をおすすめします。

総門をくぐると早くも真っ赤なもみじが迎えてくれます。
中門から境内へ入り、まずは堂宇の拝観。
方丈から見えるもみじもすごくきれいです。

紅葉の時期は、永観堂の見どころの一つである臥龍廊は通行止めとなります。
残念ですが、多宝塔へも行くことができません。

永観堂のご本尊の阿弥陀如来像は、通称「みかえり阿弥陀」と呼ばれていて、お顔が正面ではなく左を向いていらっしゃいます。その由来について簡単に説明しておきますね。

ある日永観律師が修行のため、念仏を唱えながら本堂を歩いていた時、ふと前を見ると阿弥陀様がいらっしゃいました。
阿弥陀様は永観律師の先導をするように歩まれます。
驚いた永観律師が立ち止まると、阿弥陀様が振り向いて「永観、おそし」と声をかけられました。
この時の姿が「みかえり阿弥陀」として伝わっているそうです。

正面からではなく、阿弥陀様のお顔が向いている方から参拝。
なんだかとても可愛らしい阿弥陀様でした。
阿弥陀堂の正面にある石段を下りると、一面もみじです!
広い庭園の中央に放生池があり、放生池の中には弁天社。
放生池の周囲をゆっくりと散策しながら紅葉狩りをしましょう。

永観堂では、紅葉のライトアップも行われています。
昼間の拝観とライトアップは入れ替え制となっていますので、ご注意ください。

永観堂はもみじ以外にも見どころがたっぷりなのですが、それはまた別の機会に紹介しますね。
京都の紅葉はまだまだ見ごろが続いています。
最近は師走に入っても紅葉がきれいです。
「もみじの永観堂」
人の多さは大変ですが、きっと心に長く残る美しい景色が見られると思います。

永観堂禅林寺の基本情報
- 住所 京都市左京区永観堂町48
- 秋の寺宝展開催期間 11月11日(月)~12月8日(日)
- 拝観時間 9:00~16:00(17:00閉門)/ライトアップ 17:30~20:00(21:00閉門)
- 一般1000円/小中高生400円
- ライトアップ 中学生以上700円
アクセス
- 最寄り駅 市営地下鉄「蹴上」徒歩約15分
- バス 「南禅寺永観堂道」徒歩約3分/「東天王町」徒歩約8分