福島県郡山市にある浄土松公園は、松の木が多く点在し、古くから名所として知られている場所です。
日本三景の松島に似ていることから、「陸の松島」とも称されています。
公園の奥深くには「きのこ岩」という奇岩がひっそりと佇み、その独特な形状はトルコのカッパドキアを彷彿とさせ、「福島のカッパドキア」と呼ばれることもあります。
しかし、平成23年3月11日に発生した東日本大震災の影響を受け、一部が崩れ、今ではその姿をすっかり変えてしまいました。
きのこ岩の前には、震災前の写真が設置されており、その変化が比較できます。
崩れる前の姿を眺めると、確かにその形はきのこに見え、見る角度によっては、今なお当時の面影を感じることができます。
岩の間からは、年月を重ねて立派に成長した松の木が静かに伸び、時の流れを感じさせます。
また、近くには根上がりした立派な松の木が立ち、まるできのこ岩を見守るかのように、悠然とした佇まいを見せていました。