清水五条駅近くにある蓮光寺。知恩院を本山とする浄土宗のお寺です。

本堂に祀られる本尊「負別如来」は、鎌倉時代を代表する仏師・快慶の作と伝えられています。
かつて、快慶が東国の僧からの依頼で阿弥陀如来を制作した際、その完成度の高さに自ら持ち帰りたいという気持ちを抑えられず、僧を追いかけ懇願すると、仏像が2つに分かれていたという伝説も残っています。

2人はそれぞれ1体を背負って東西へ別れたのだとか。「負別」という名前はそこから来ているのですね。もう1体の仏像は「笈分如来」と呼ばれ、仙台市泉区の阿弥陀堂に祀られています。
境内には弘法大師の作とされる「駒止地蔵」があるほか、戦国武将・長曾我部盛親のお墓もあります。長曾我部盛親は、関ヶ原の戦いや大阪夏の陣で活躍した武将とのこと。土佐国を統一した長曾我部元親の息子だそうです。

ひっそりとしたお寺でも、これほど様々な歴史上の人物にゆかりがあるとは、京都のお寺は本当にすごいですね。

蓮光寺の情報
京都市下京区本塩竈町534
(通常非公開)