
名古屋の繁華街として下町風情が残る、歴史ある街・大須。
この大須は、若者に大変人気があり、名古屋のエンタメはここに行けば最新情報が分かるというもの。
その大須商店街の新天地通りの一角に、「亀岳林 万松寺」があります。
今回は、480年の歴史がある万松寺についてご紹介しましょう。

「亀岳林 万松寺(きがくりん ばんしょうじ)」は、天文9年(1540年)、織田信長の父信秀が名古屋村(現中区・北区・西区辺り)に、大雲永瑞を開山として建立した曹洞宗のお寺になります。
創建時の場所は、名古屋市中区錦と丸の内二、三丁目にまたがった場所にあり、大殿を中心に七堂伽藍の備わった一大寺院でした。

慶長15年(1610年)、名古屋城築城にあたって、徳川家康の命により現在の地に移転。
境内にあった桜天神はその地に残り、大正元年(1912年)、37世大円覚典和尚がその大部分を開放し、大須を名古屋の大繁華街と変貌することになります。

昭和20年3月12日の名古屋空襲により、大須一円が焦土と化し万松寺も打撃を受けますが、万松寺通り、新天地通りなどの商店街と相乗効果を図り復興し、現在に至ります。
何とこの寺院は、ビルの中にあり令和に適している風で近代的感覚が!
鳥居をくぐると、そこは煌びやかな境内です。

こちらは、万松寺の境内にある不動堂です。
石像の不動明王をお祀りしており、天下布武を目指す織田信長は、杉谷善住坊に至近距離から狙撃され、鉄砲の弾は信長の懐中の干し餅に当たります。
この干し餅は、万松寺の和尚から貰ったもので、信長は信仰していた万松寺の不動明王の加護のおかげと深く感謝されたと逸話があります。
加藤清正がこの話を聞き、万松寺の不動明王を「身代不動明王」、干し餅を「身代わり餅」と命名したそうです。

こちらは、本堂になります。
本尊「十一面観世音菩薩」が祀られていて、この菩薩は顔以外に11の顔を頭部にもつ観世音菩薩の変化身です。
厄除けや身体健全などのご利益「十種の勝利」と、死後も地獄に落ちずに極楽浄土に行ける「四種の果報」があるとされ、人気がある観音様です。

万松寺では、白竜モニュメントが見ものとなっています。
演出の上映時間は、各日 11:00~/13:00~/15:00/17:00/19:00~の5回です。
演出は5分もかからないので、お見逃しないように!
また、からくり人形も飛び出す演出も白竜と1時間毎違いで見れますので、是非、合わせてご覧下さい。

歴史上このお寺が有名なのは、ここで信秀の葬儀が行われた際、抹香を仏前に投げつけ「大うつけ」の名をとったことだとか。
万松寺のご利益には、厄除け、身体健全、商売繁盛、家内安全、安産、交通安全など様々あり、毎月28日は不動明王の縁日であり、午後6時より身代わり餅が配られてます。
あなたに「亀岳林 万松寺」のご利益がありますように…。
亀岳林 万松寺
住所
〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須3丁目29-12
電話
052-262-0735
営業時間
10:00~18:00
アクセス
・地下鉄/鶴舞線・名城線
上前津駅 8番、12番出口より徒歩3分
・市バス
上前津停より徒歩2分