蹴上にある傾斜鉄道跡「蹴上インクライン」のてっぺん付近。
こちらにひっそりと祀られているお地蔵さまがあります。何かと思って近づいてみたら「蹴上義経地蔵」という、源義経ゆかりのお地蔵さま。
義経が奥州に向かう途中、蹴上の日向大神宮付近で平家の一団とすれ違ったそう。その際、一団の馬が蹴り上げた泥水が義経にかかり、謝りもせず通り過ぎようとしたので、義経が怒って一団の9人を切り殺したのだとか。
かわいそうだと思った地域の人々が平家の一団を祀った説と、義経があとから後悔して、祀るよう頼んだ説とがあるようです。ちなみに蹴上という地名は、この平家の馬の「蹴り上げ」から来ているとも言われています。
蹴上は琵琶湖疎水事業の遺構だけでなく、こんな面白い伝説もあるのですね。京都はちょっとしたスポットにも目を向けてみると、新しい発見がたくさんあります。ぜひさまざまな史跡に注目してみてください。
京都市左京区粟田口山下町
蹴上義経地蔵の情報
