静岡県富士宮市にある「白糸の滝(しらいとのたき)」は、富士山の伏流水が生み出す日本屈指の名瀑です。
国の名勝・天然記念物にも指定されており、『新古今和歌集』にも詠まれるなど、古くからその美しさが知られてきました。
滝の規模は 落差約20メートル、幅約150メートル。最大の特徴は、富士山の湧水が断崖の岩肌から直接湧き出し、無数の糸のような細い流れとなって一斉に落ちていくところにあります。
まさに「白い糸が垂れ下がる」ように見えることから、この名が付いたとされています。
白糸の滝は、晴れた日には光を受けて全体が白く輝き、その姿はまるでレースのカーテンのよう。幅広く流れ落ちる湧水が重なり合う光景は、初めて訪れた人を思わず息をのませる美しさです。四季折々に異なる表情を見せ、どの季節に訪れても魅力があります。
すぐ近くには、対照的な迫力を持つ「音止の滝(おとどめのたき)」もあります。
こちらは水量が多く、轟音とともに落ちる力強い滝で、白糸の滝とはまったく違った魅力を楽しめます。
二つの滝をあわせて巡ることができるため、多くの人が見比べながら散策を楽しんでいます。
自然が織りなす美しさと迫力を同時に味わえる白糸の滝周辺は、富士宮を代表する観光スポットとしておすすめです。