静岡県西伊豆町にある「堂ヶ島天窓洞」は、海の力によってつくられた海蝕洞窟で、1935年(昭和10年)に国の天然記念物に指定された名所です。
白色の凝灰岩が波や風の侵食を受けて形成された洞窟で、複数の洞口を持ち、内部は「井」の字のように横穴が交差する複雑な構造が特徴。こうした地質形成の過程は、学術的にも高く評価されています。
天窓洞の最大の魅力は、洞窟中央部の天井が部分的に崩れ落ち、直径10メートルほどの大きな穴が開いていることです。
この“天窓”から太陽の光が差し込むと、洞内の海面や岩壁がエメラルドグリーンからブルーへと輝き、幻想的な光景が広がります。
光の角度や海の状態によって色合いが変わるため、訪れるたびに違う表情が楽しめるのも魅力です。
観光の定番は、洞窟南口から船で内部に入り、天窓の真下を通る「洞くつめぐり」クルーズです。
所要時間は約20分ほどですが、天窓から差す光と海の青さを間近に感じられる、非常に満足度の高い体験ができます。
西伊豆を訪れる際にはぜひ立ち寄りたいスポットの1つです。