滋賀県大津市坂本本町、比叡山の西塔(さいとう)エリア。
西塔にある「にない堂(如法堂・常行堂の双堂)」 は、延暦寺の中でも特に静寂と神聖さが際立つ場所です。
二つの堂が渡り廊下でつながった独特の建築は、比叡山の中でも珍しく、訪れる人に深い印象を残します。
にない堂は「常行堂(じょうぎょうどう)」 と「 法華堂(ほっけどう)」 の二つの堂が、一本の渡り廊下でつながった建物です。
この形が「天秤棒を担ぐ(にない)」姿に見えることから「にない堂」と呼ばれています。

二つの修行が並び立つ姿は、天台宗の「円融の教え」を象徴しているともいわれています。
向かって右が、普賢菩薩を祀り、法華三昧の修行を行う場「法華堂」。
法華経を読み続ける「法華三昧」。
左が、阿弥陀如来を祀り、常行三昧の修行を行う場「常行堂」。
阿弥陀如来の周囲を歩き続ける「常行三昧」。

この二つの修行を行うため、堂は向かい合うように建てられています。
天台宗の僧侶たちが精神を研ぎ澄ませる場として、長い歴史の中で大切に守られてきました。


にない堂があるエリアは、他に比べて参拝者が少なく、より深い静けさが感じられる区域となっています。