今回は、甲府山の手七福神めぐり「御崎神社(みさきじんじゃ)」ご紹介します。
ここ御崎神社は、実は武田氏と関わりの深い神社になります。
信玄公の父信虎公が石和に館を構えたとき、守護神としてその館内にここの神様が祀られていました。その後、躑躅ヶ崎館に移ったときに同館内に移設され武田家代々の尊崇する神社となりました。
鳥居をくぐって見えるのが、神門でその両側にはそれぞれ木造が安置されています。
その後、1575年、甲府市の塔岩(とういわ)という地元民も行かない山奥の地域に再建されましたが、織田軍による甲州征伐で大破します。その後、徳川時代になってから甲府城築城に際し、現在の地に再建され甲府市北部一帯の氏神と定められました。
こちらが拝殿。度々の戦火を逃れましたが、こちらは昭和5年に改築されたもののようです。それでもかなり豪華な印象です。
そして拝殿の階段にお目当ての恵比寿神がいました。山梨の日本酒ではかなり有名な「七賢(しちけん)」がお供えされています。
恵比寿(えびす)神は七福神のなかで唯一日本の神様と言われています。古来より海の神様として崇められ、福を示す「」と「釣り竿」を持っています。商売繁盛、五穀豊穣のご利益があります。
御崎神社の参道前にはこんなものが。「太宰治僑居(きょうきょ)跡」。
実は文豪太宰治は、妻石原美知子との新居としてこの甲府市御崎町56番地を選んだのです。そして「富嶽百景」や「I can speak」「新樹の言葉」など甲府を舞台にした作品を発表しました。
今回この神社を訪れてふっと学生時代のことを思い出しました。というのも、私の母校はこの神社から徒歩数分の距離にありまして。実は母校の応援歌にもこの神社の名前が出てくるんです。
最後は境内の木に手を触れて帰ってきました。
今回は甲府山の手七福神から「恵比寿」に会いに行きました。今回もご覧いただきありがとうございました。