今回は、前回の「御崎神社」から徒歩5分ほどの距離にある、「玄法院(げんぽういん)」をご紹介します。
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ここ玄法院は、1521年〜(大永年間)に、武田信虎公の命令で北巨摩郡下黒沢から甲府の相川地区峰元に草庵をかまえました。北巨摩は山梨でも長野よりの地域です。
信玄公の法名「法性院機山(ほっしょういんきざん)信玄」から「法性山玄法院」と名付けられました。向かって正面に見えるのが本堂です。
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このイチョウの木は一応有名なものみたいです。
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現在は参拝者も無くこじんまりとしていますが、元の相川地区にあった時は武田家が3代にわたって戦勝祈願した立派なお寺なんです。こちらは豊川稲荷大明神が祀られています。
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そして山道の途中に今回お目当ての「福禄寿(ふくろくじゅ)尊」がいらっしゃいました。福禄寿は「福=幸福」、「禄=衣食住」、「寿=長寿」の三徳を備えた神様です。特に徳を招く人望を授けてくれるようです。福徳円満、延命長寿のご利益があります。
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右側に福禄寿尊の木造が安置されていますが、なんとも可愛らしいお顔。このような柔らかな顔で日々生活したいものですね。
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本堂の正面には、「不動明王(ふどうみょうおう)」とあります。不動明王は最高位の仏様とされる大日如来(だいにちにょらい)の化身と言われています。心の迷いや煩悩を絶ち、全ての人を救いへと導くのだとか。
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やや見づらいですが、ここの由緒書があります。明治12年にこの本堂を新築したようです。
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本堂に向かって右手には先ほど説明した不動明王の石像があります。
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この石像に水を3度かけて「ノウマクサンマンダーバサラダンカン」のご真言を唱えると願い事を一つ叶えてくださると言います。面白いですね。
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正直、今回七福神巡りをしなければ私はきっと今後ここに辿り着くことはないくらいマイナーな寺院でした。w 高校時代にも玄法院など聞いたこともありませんでした。
では、これにて甲府山の手七福神めぐり〜「福禄寿」に会って三徳を賜る〜は終了です。ご覧いただきありがとうございます。