大山と日本海に挟まれた大山町御来屋(みくりや)の古い町並みが残る一角に、昔ながらの手法で糀(こうじ)や味噌を作り創業100年を越える老舗「塩谷糀味噌」があります。
「塩谷糀味噌」は米と麹菌から米糀を作り、その米糀と大豆、塩だけで味噌も作っている会社です。

ちなみに「麹」と「糀」の違いを調べてみたら、
「麹」は中国から来た漢字で、米、大豆、麦などの穀物を原料に作る麹全体を指し、「糀」は明治時代に日本で作られた漢字で、米を原料に作る麹のみを指しています。
日本では米から麹を作ることが多いので、米に花が咲く様子を表した「糀」が
「こうじ」を表す漢字となったのはいかにも日本らしいです。

「塩谷糀味噌」では年に2回、春と新米が取れる秋にお米を持参するとお味噌に加工してくれるサービスもあり、今回訪れた11月には、塩谷さんの美味しい手作り味噌を作ってもらうためにお客が持参したお米が、店内に所狭しと積まれていました。

昔ながらの製法で作られる味噌は、防腐剤、添加物がゼロの健康食品です。
塩谷糀味噌屋さんのお味噌はスーパーでも購入できますが、素朴で塩分控えめ、すっきりした中に豊かな味わいもあり毎日食べても飽きません。
防腐剤や添加物が一切入っていないので、時間の経過や夏の高温で色と味が濃くなり田舎味噌から赤味噌っぽく変化します。
もし、田舎味噌風味を残したいなら冷凍庫で保存するのがおすすめです。
塩谷糀麹味噌さんの生麹で作る甘酒もとても美味しいので、2ヶ月に1回くらいの割合で買いに来ています。
数年前からの甘酒ブームで米糀ができてもすぐに売り切れるようになりました。価格も当時からすると100円くらい値上げしましたが、生の糀でつくる甘酒のおいしさは乾燥糀では再現できないので、ずっとこちらで購入しています。
米糀と水で炊飯器を使って作ります。
<炊飯器を使った甘酒の作り方>
1.米1合でおかゆを作る
2.水400ccを入れて混ぜて温度を下げる
3.米糀を入れる
4.さらに水400ccを入れ混ぜたら、炊飯器にぬれ布巾をかけてふたを開けたまま4時間から8時間置く(季節によっても時間は変わる)

★ポイント★
ケーキ作りのように厳密に量を計らなくても美味しくできるので気楽です。
注意が必要なのは温度です。麹菌は65度以上になると死滅してし発酵できなくなりますし、低温すぎると同じく発酵できず甘さが足りなくなったり米糀の芯が残ってしまいます。
米糀の発酵に適した温度55度から60度になるように管理すると美味しい甘酒ができます。
適した炊飯器を見つけると放置するだけでとても楽です。
糀塩谷糀味噌
●住所:大山町御来屋1085
●電話:0859-54-2112
●営業時間::平日10:00~17:00 土曜9:00~17:00
●定休日:日曜・祝日(他不定休)
※駐車場はないので店舗前に止めます
※米糀は電話で在庫を確認した方が良いです