美保神社は島根半島の先端にある神社で、ここも古事記に出てくる神社の1つです。
商売繁盛の神様として知られるえびす(ゑびす)さん、戎神(えびすしん)は七福神の中で釣り竿と鯛を持ってにこやかな表情をされている覚えやすい神様ですが、美保神社はそのえびすさんを祀る全国のえびす社の総本社です。
歴史の古さがうかがえますね。
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鳥取県境港市方面から向かう時は、境水道大橋を渡ります。
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途中には、男女岩(めおといわ)、海の向こうには大山も見えるので天気が良い日はとても気持ちの良いコースです。
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美保神社は、商売繁盛を願う人で初詣には多くの人が訪れますが、立春のこの日も次々と参拝者が訪れていました。
商家、農家だけでなく、漁師の海の安全と豊漁を願う多くの人々に長く信仰されている神社なのでしょう。
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美保神社の本殿は、国指定重要文化財です。
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古事記によるとー
国造りを進めていた大和の国の天照大神(アマテラスオオミカミ)は、豊かで安定した食料確保のために出雲の国を手中に収めるべく、ついに強い圧力を持って出雲の国を平定しようとしました。
対するオオクニヌシノミコトは息子のコトシロヌシに返答を委ねます。
現在、美保神社がある辺りの美保の関に漁に出ていたコトシロヌシは出雲の国に帰ると国譲りを承諾しました。
そのコトシロヌシがえびすさんで美保神社の御祭神になっています。
いつも思うのですが、古事記って「神話」という体で当時の勢力争い、生々しい人間模様が描かれている気がします。
昔はこの辺りに大きな鯛が飾られていたのですが、現在はもうありませんでした。
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美保神社の絵馬もお守りも「めでたい」の「鯛」が描かれています。
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御朱印帳も鯛の絵柄があります。
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美保神社に隣接する「青石畳通り」も風情がある観光地ですし、少し足を延ばすとつつじの名所 美保関灯台、桜の時期には島根半島の北側を走る桜並木のチェリーロード…