「中冨記念くすり博物館」の三回は日本の薬の歴史を紹介するコーナーとなっていました。一階と同じく薬の歴史年表にはじまり、薬の神様の紹介や生薬の説明とその原材料の展示などがあります。
生薬という言葉は聞いたことがあっても、それが具体的に何を指し何からできているのかを知る人は多くないかもしれません。展示物を見ていると、思いも寄らないものが薬の材料になっていることも知ることができ勉強になりました。
その後は昔の薬ができるまでの説明や、薬屋の店内を再現したスペース、配置配薬の行商人の説明と使われていた道具の展示などがありました。
映画やドラマなどでこうした薬の行商人の姿を見たことがある人もいるでしょう。持ち物の大きさに驚くと同時に、今ほど病院や薬局が身近ではなかった時代はこうした人々が生きることを支えていたのだと感じられました。
二階の展示は日本についてということもあり、薬以上に「人」に関して様々な思いが抱ける展示となっていました。
一概に今は便利で昔は不便と断言することはできませんが、少なくとも具合が悪い時に簡単に病院や薬局で薬を買うことができる現在は幸せな時代。そこに至るまでには多くの人の血と汗と努力があったことを忘れてはいけない。
そのようなことを考えさせられました。