四条大橋の東側には、出雲の阿国像があります。
京都にはこうした銅像や史跡がありすぎて、ふだんは気にも留めずに通り過ぎてしまうのですが、今回はあえて注目してみました。
出雲の阿国は、京都で歌舞伎をはじめた人物と言われています。
名前の由来は、出雲の巫女と称していたからだそうなのですが、はっきりと出自はわかっていないようです。
なぜ四条大橋のそばに像があるかというと、四条河原に仮設小屋を建ててかぶき踊りを踊ったからなのだとか。
男装した踊りで人気を博した出雲の阿国は、北野天満宮に定舞台も持ち、その踊りは全国的な流行も起こしたそうです。
ちなみに、かぶき踊りの「かぶき」とは、奇抜な格好で社会の常識に反発することを意味したそう。
当時ブームになったかぶき踊りは、幕府から何度も禁止令が出たらしく、今では真面目な日本の伝統芸能というイメージの「歌舞伎」ですが、その始まりは常識に反した奇抜なものだったのですね。

すぐそばには、歌舞伎を鑑賞できる南座もあり、四条大橋から出雲の阿国像が見守っているのも象徴的です。

出雲の阿国像の情報
京都市東山区川端町