足立美術館
観光・その他 島根県安来市古川町320   [地図]
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マキノ
2024-04-26 10:47
足立美術館 アメリカの日本庭園専門誌で21年連続日本一の庭園美
観光・レジャー 島根県・足立美術館
観光・レジャー 島根県 足立美術館
島根県安来市にある「足立美術館」は、創設者 足立全康(あだちぜんこう)氏が収集した絵画、陶器を展示する美術館です。一個人が収集されたとは思えない所蔵品の内容と個数、中でも日本画家 横山大観の作品の多さには驚かされます。

戦後の大阪で繊維問屋や不動産関係の事業をしていた足立氏は、幼少期から興味のあった日本画を収集し美術品コレクターとして知られるようになりました。同時に日本庭園造りにも関心を持たれていたので、それらを故郷の安来市に集めて昭和45年に誕生したのが足立美術館です。

足立美術館といえば横山大観ですが、現在は日本庭園の方がある意味で有名になっているかもしれません。
アメリカの日本庭園専門誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング(Sukiya Living Magazine: The Journal of Japanese Gardening)』において、足立美術館の日本庭園は21年連続日本一に選ばれています。
2023年は全国約1000ヶ所の庭園を対象にしたランキングです。

これは地元民は毎年の恒例行事になっているのでもう慣れてしまった感がありますが、改めて内容を確認すると驚きます。

1位の足立美術館(島根県)の他のラインナップがすごいんです。
(2023年5位まで)
2位 桂離宮(京都府)
3位 山本亭(東京都)
4位 皆美館(島根県)
5位 庭園の宿 石亭(広島県)

ちなみに、2022年は以下の通りです。
1位 足立美術館(島根県)
2位 桂離宮(京都府)
3位 山本亭(東京都)
4位 皆美館(島根県)
5位 養浩館庭園(福井県)

年々、日本全国的には、あまり知られていない地方の旅館や庭園が選出されることも増えているようです。認知度が低いけれども素晴らしい庭園を紹介するという信念に基づいていると思われます。

久しぶりに足立美術館に行って来ました。
※美術品、グッズ売り場内の写真はNGなので庭園と館内の雰囲気だけを紹介します。
メインの庭園以外にも美術館全体が日本庭園の中にあるので、庭園の見どころもたくさんあります。
こちらは、まず最初に出会う「苔庭」
次が「池庭」
足立全康氏の生家の床の間の壁を切り抜いて造った「生の掛け軸」
ここが結構好きです。四季の生の風景が掛け軸のように鑑賞できます。
そして、ガラス越しではない足立美術館のメイン庭園「枯山水庭」です。
スケールが大きくて感動します。
右奥に見えるのが人工的に造られた借景の滝「鶴亀の滝」です。庭園と後ろの山の間には実は、車も走れる一般道路がありますが、美術館内部からはうまくつながった庭に見えます。
足立美術館の庭は四季を通じて様々な表情があり、どの季節にも感動させられますが、全部の庭を見た後での冬の雪景色はまた格別です。個人的には冬の庭園風景が一番好きです。
枯山水園から続いている「白砂青松庭」も新緑が映えて生き生きとしているように見えました。
「喫茶室 翆」です。きれいな庭を見ながらお茶ができます。
この他に「喫茶室 大観」もあります。
廬山人の陶芸品も見ごたえ十分でした。
人間国宝を辞退した北大路 廬山人の織部焼の作品も多く展示されています。
特に有名な椿花鉢は実用性の中に美しさがありとても感動的でした。

地元出身で廬山人同様に人間国宝を辞退した河井寛次郎の作品もあります。
日本画の数々はいわずもがなの素晴らしさでした。横山大観、竹内栖鳳、菱田春草 · 上村松園、川合玉堂、橋本関雪、伊藤深水…有名な日本画家の作品に出会えます。
季節ごとに展示内容は替わるので四季を通じて行くと新たな作品に出会えます。私の好きな横山大観作品で有名な「紅葉」は秋に期待です。かわいらしい林義雄の童画はほっこりさせられます。

住所:島根県安来市古川町320
電話:0854287111
開館時間
夏季:4月~9月 9:00~17:30
冬季:10月~3月 9:00~17:00
休館日:年中無休
入館料:大人(個人)2,300円
駐車場:普通車400台、バス30台(無料)
JR安来駅より無料シャトルバスで約20分
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