平塚市立美術館では、2024年11月24日(日)まで、「大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展」を開催しています。
新潟県出身の蕗谷虹児(ふきや・こうじ 1898-1979)は、竹久夢二の紹介により雑誌の挿絵を描き始めます。
これが大ヒットし、大正期〜戦後にかけ個展・児童文学の挿絵・アニメーション制作など、多岐に渡り活躍しました。
本展覧会では、そんな蕗谷虹児の作品がなんと500展も結集しています。新潟県の「蕗谷虹児記念館」に貯蔵されている貴重な作品がぎっしり!
彼が描くファッショナブルな女性の姿は、まさにモガの手本というべきでしょうか。
アンデルセン童話や日本昔ばなしのイラストも多く展示されていましたが、どれも自身の個性を発揮しながら世界観を邪魔せず・・・絶妙な塩梅で描かれています。なんというか、バランス感覚の素晴らしい人だなと思いました。
1Fでは蕗谷虹児が構成と原画を手掛けたアニメーション「夢見童子」を上映しています。
なんとも夢見心地な、浮遊感のあるファンタジーアニメ。柔らかな線と、滑らかな動きに感動しました。
虹児の才を発掘した夢二も、もっと長生きしていればアニメーションに関わったかも・・・。夢二の絵が動くところも見たかったなぁ・・・。
夢二ファンの私は、ついそんなことも考えてしまいました。
時代の流れに揉まれながら、画業を営んだ蕗谷虹児。この展覧会ですっかり惚れ込んだ私は、気がついたら図録を購入していました。
当展覧会は残すところわずかですが、美術館内は広く展示も充実しています。今後どんな企画展が開催されるのか、楽しみですね!