山下公園の目の前にある『横浜人形の家』。
ここには世界各国の個性豊かな人形が揃い踏みです。

民俗文化を学べるのはもちろん、ユニークな素材を使った人形にも出会うことができます。
今回は人形の”素材”に注目し、展示内容の一部をご紹介しますね。
まずは、パプアニューギニアの人形。
なんともやるせない感じのポーズと表情に親しみを覚えました^^

さて、この人形の茶褐色の正体はなんでしょうか?
正解は、泥。
表面に泥を塗って仕上げているのですね。

ちなみに目には貝殻が使われているようですが、パプアニューギニアには「シェルマネー」という貝貨の文化があるそうです。
三人官女のように並んだ、メキシコの可愛らしいおばあさん人形。
その素材はなんと
トウモロコシの皮です!

メキシコではトウモロコシが主食。トルティーヤの原料もトウモロコシです。
食べられない部分も、こうやって有効活用されているのですね。

メキシコというとビビットカラーのイメージがありますが、こんな風に素材の色を生化して懐かしい風合いに仕上げるのも素敵です。
ドレスを纏いブーケを持った、フィリピンの人形。
何で出来ているか分かりますか?
なんと、腕以外は全て貝で出来ています。


ふわっと広がって波打つドレスや、ブーケの花びらの再現度も見事です。
本来柔らかいものを、固い貝殻で表現するというギャップが魅力的!

最後にご紹介するのはジンバブエのビーズ人形。
アフリカのビーズ文化の起源は、紀元前200年ほど前まで遡るそうです。

カラフルなビーズの人形は、元気でパワフルな印象。今にも踊り出しそうでした。
人形の素材から読み取れる、世界各国の伝統文化。

個性はあれど、人形を見ていると幸せな気分になったり、思わず笑いが溢れたりするのは世界共通ではないでしょうか。