明治座の道路向こうにある『港屋絵草紙店』は、大正ロマンを牽引した画家・竹久夢二の版画やグッズを揃えたお店となっています。

『港屋絵草紙店』は元々、大正3年に夢二が妻たまきと子供の生活のために立ち上げた雑貨店。
乙女心をくすぐる夢二デザインのグッズは、飛ぶように売れたと言われています。
しかし皮肉にも、妻たまきのために創業したこの店で、夢二は最愛の人・彦乃と出会い、たまきとの関係には決定的な亀裂が生まれます。
その後、夢二自身の画業の多忙も相まって、わずか2年で『港屋絵草紙店』は閉店。

そして今から約30年前、日本橋浜町にその屋号を継いだ店舗が誕生し、再び夢二雑貨の販売が始まりました。
その店舗も、今年(2025年)の6月30日に閉店を迎えます。
こぢんまりとしたお店の中には、夢二の版画や雑貨がぎっしり!

全国の夢二関連の美術館や展覧会で販売されている定番のグッズから、夢二フリークの私でも「初めて見た!」と驚かされるグッズまで・・・素晴らしいラインナップです。
今回の購入品はこちら♪
レターセット「たんぽぽ」と、ボールペン「椿」
印鑑ケース「都をどり」

春の京都(祇園)の風物詩を描いた作品です。
魅惑の夢二式美人が、チラリ^^
キーホルダーのテディベアと、万華鏡。
どちらも生地に夢二の「椿」がプリントされています。

夢二といえば、やっぱり椿ですね。
風呂敷、ハンカチなどの布製品も豊富です。

夢二の代名詞である椿は定番ですが、写真の左4枚の絵柄がプリントされた風呂敷は珍しいかも。
コンパクトミラー「藤の花」
この絵は婦人グラフ5月号(1926年)の表紙を飾った木版画です。

さて、6枚目と7枚目の写真を見比べてみてください。
何かお気づきになりますでしょうか・・・?
なんと、写真6枚目の一番左の風呂敷は、「藤の花」に描かれた女性が来ているセルの着物と同じ柄となっているのです!
ストライプを囲む赤いラインは、帯の色と一致。
マニアックな商品ですが、夢二ファンなら唸らずにはいられません。

絵葉書もいっぱい。

店員さんと夢二について語らって、おまけもしてもらって・・・
店舗の閉店は非常に寂しいですが、長い時を経て30年前この地に現れたように、再び『港屋絵草紙店』が復活することを祈っています。

2025年6月30日まで、『港屋絵草紙店』は元気に営業中!
レトロモダンな夢二グッズは、お土産としてもオススメです。
ぜひ一度、ご覧あれ♪