京都・北野天満宮を訪れるなら、ぜひ味わっておきたい和菓子があります。
それが、門前に本店を構える老舗「長五郎餅本舗」が手がける名物の餅菓子「長五郎餅(ちょうごろうもち)」です。
やわらかく滑らかな餅に包まれたのは、上品な甘さのこし餡。見た目はとても素朴ですが、その味わいは奥深く、どこか懐かしい美味しさが口いっぱいに広がります。
北野天満宮の参拝帰りに立ち寄って、ほっと一息つきたくなる、そんな一品です。
この長五郎餅の起源は、なんと16世紀末の安土桃山時代。初代・長五郎が豊臣秀吉の「北野大茶会」(1587年)にこの餅を献上し、大変な好評を得たことが始まりと伝えられています。
それ以来、北野天満宮の門前菓子として親しまれ、今では「合格祈願」の縁起物として受験生や家族からも人気を集めています。
ちなみに、北野天満宮の境内に売店が出る日もありますが、これは不定期。毎月25日の「天神さん(縁日)」や、初詣・梅花祭などの特別行事がある日だけに設けられることが多く、常時営業しているわけではありません。
確実に手に入れたい方は、本店の利用がおすすめです。
長五郎餅は、見た目こそ控えめですが、400年以上にわたって受け継がれてきた京都の伝統を味わえる貴重な存在。北野天満宮へのお参りとあわせて、ぜひ一度その素朴な美味しさを堪能してみてください。