先週土曜日から始まった企画展、「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」を見に、富山県美術館へ行ってきました。
私が訪れたのは平日の午前中。スタート直後ということもあってか、平日でも意外と来館者が多く、展示への関心の高さを感じました。
子どもと行きたいけれど、今回はひとりで
絵本の展覧会ということで、正直「子どもと一緒に行きたいな」という気持ちもありました。でも、最近わが子はどんどん元気が増してきて、なかなか美術館でゆっくり…というのも難しくなってきたので、今回は一人でじっくりと鑑賞することにしました。
展覧会の概要(公式より)
宮城県美術館所蔵作品より、月刊絵本「こどものとも」を中心とした絵本の原画をご紹介いたします。…
今回は、絵本の素材や技法に焦点をあて、原画の前に立って直に向き合うからこそ見て取れる、手の痕跡や、画材・質感に注目します。
この展覧会は、ただ懐かしい絵本の世界を再訪するだけでなく、絵本を「原画」という美術作品として見直す企画展になっています。
原画から伝わる「描く」という営み
印刷された絵本とはまったく違う、原画ならではの質感・筆の跡・色の濃淡が間近に見えるのが、何よりの魅力です。

展示を見ていて感じたのは、作家さんたちが技法や構成を本当に緻密に考え抜いていること。シンプルな絵に見えても、細かな工夫や表現のこだわりが随所に詰まっていて、改めて「絵本って、アートなんだな」と実感しました。
印象に残った絵本たち
いくつか、個人的に心に残った絵本をご紹介します。
  • 『いってらっしゃーい いってきまーす』
 子どもの日常の家族のやり取りを描いた絵本。生活の温かさや何気ない瞬間が丁寧に描かれていて、読みたくなりました。今度じっくり読んでみたい一冊です。

  • 『ぐりとぐらのえんそく』
 展示を見た瞬間、懐かしさがこみあげてきました。小さな頃に読んだ記憶はあるような、ないような……。

  • 『ぶーぶーじどうしゃ』
 車の描き方がとてもリアルで、車好きな子どもが喜びそうだなと感じました。今度、図書館か書店で探してみようと思っています。

ちなみに、自分が子どもの頃に読んだはずなのに、はっきりとした記憶が残っていないのは少し残念でした(苦笑)。けれどそれも、今の視点で新たに出会い直せる楽しさでもありますね。

体験型の工夫もうれしい
会場の途中には、自由に読める絵本コーナーもありました。気になった作品をその場で手に取って読めるのはうれしいポイント。気軽に座ってページをめくっている人もおられ、ちょっとした癒しの時間にもなりました。
実用メモ|ショップ・写真撮影など
  • ミュージアムショップでは、企画展で紹介されていた絵本が販売されていました。見たあとに「読んでみたい」と思った絵本をすぐに手に入れられるのはありがたいです。

  • 展示室内の写真撮影は禁止。ただし、展示室に入る前の通路部分は撮影OKとのことでした。撮影スポットとして活用してもよさそうです。
おわりに
今回の展覧会は、絵本の原画という“美術の入口”を、丁寧に、静かに案内してくれるような展示でした。
大人になった今だからこそ味わえる絵本の奥行き、そして描き手の情熱に触れられた、贅沢なひととき。

次はやっぱり、わが子と一緒に絵本のページをめくってみたいな――そんな気持ちをお土産に、美術館を後にしました。
富山県美術館
住所 富山県富山市木場町3-20
開館時間 9:30~18:00(入館は17:30まで)
休館 毎週水曜日(祝日除く)祝日の翌日・年末年始
※臨時開館・休館する場合があります。
電話 076-431-2711
駐車場 有
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