富山県美術館で開催中の企画展・宮崎県美術館『絵本のひみつ展』をじっくり楽しんだあと、1階のTADギャラリーで無料開催されているもうひとつの展覧会、
「いろいろやっ展(てん) みる+つくる+発表する アトリエ・ドキュメント2025」にも立ち寄ってみました。

入場無料とは思えないほど見ごたえがあり、アートを“みる・つくる・感じる”という体験を通して、また違ったかたちの創造力に触れられる展覧会でした。
展覧会について
この展覧会は、美術館で年間を通して行われている「TAD ワークショップ」や「オープンラボ」といった教育普及活動の成果を紹介するもの。

実際に子どもたちや市民が参加したプログラムの様子を、記録映像や報告パネル、そして完成した作品たちによって紹介しています。
作品をただ“見る”だけでなく、そこに込められた発想やプロセスに触れられるのが魅力です。
カラフルでユーモラスな「新聞紙とガムテープの世界」
会場に入ってまず目を引いたのが、関口光太郎さんと子どもたちによる「新聞紙とガムテープで世界中のカタチをつくろう」という大型展示。

新聞紙とガムテープという身近な素材だけで、色鮮やかでユニークなカタチの数々が大胆に展開されており、まるで紙の世界を旅しているよう。
関口さんのユーモラスな世界観と、子どもたちの自由な創造力が融合した空間は、見ているだけでワクワクしてきます。
心に残った言葉「世界さんのくじ引き」
作品のすぐそばには、「世界さんのくじ引き」というコーナーが設置されていました。来場者が1人1回引ける、ちょっとしたお楽しみです。

私が引き当てたのは、この言葉:
「手作業は時間がかかるけど、その分、祈りが込められる。」
まさに、目の前の展示を見た後だったからこそ、深く納得してしまう一言でした。
子どもたちの作品にも、アーティストの表現にも、時間と気持ちが込められている——そんなことに、ふと気づかされる瞬間でした。
夏休みにぴったりの体験空間
展示室では写真撮影も自由なので、気になった作品をスマホでパチリ。
「これ、自分がつくったかも?」「知り合いが参加してるかも!」と探す楽しさもあります。

展示のあとは、屋上庭園「オノマトペの屋上」でのんびり過ごしたり、ミュージアムカフェでひと休みしたりと、美術館全体を満喫できます。
おわりに
「いろいろやっ展」は、アートに“参加する”ことの面白さと、手づくりの温かさがぎゅっと詰まった展覧会。
夏休みのひととき、子どもと一緒に、あるいは大人だけでも、アートでちょっといい時間を過ごしてみませんか?
富山県美術館
住所 富山県富山市木場町3-20
開館時間 9:30~18:00(入館は17:30まで)
休館 毎週水曜日(祝日除く)祝日の翌日・年末年始
※臨時開館・休館する場合があります。
電話 076-431-2711
駐車場 有
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