千利休の出身地である大阪府堺市は、お茶とお菓子の美味しい町。
昔を偲ばせる寺社やお屋敷が建ち並ぶ中に、立ち寄り必須の和菓子屋さんが点在しています。
その代表とも言えるのが、くるみ餅で有名な和菓子店「かん袋」。
創業はなんと元徳元年(1329年)という圧倒的な歴史を誇る老舗です。
まだまだ夏の名残があった9月下旬、店内で食べられる人気メニューの『氷くるみ餅』を注文しました。
平日でも店内は満席、休日では行列ができるほど人気なかき氷だと聞きましたが、見た目はとってもシンプルです。
しかし横から覗いてみると、うぐいす色の餡が!
繊細な氷を崩しながら食べていくと、餡の中からお餅が出てきました。
弾力に富んだお餅は、ほろほろとした氷との相性抜群。
氷と接している部分は歯応えが強く、食感の違いも楽しむことができます。
優しくまろやかな甘さの餡もたっぷり。
この餡でくるむ餅=「くるみ餅」と名付けられたのだそうです。
くるみ餅が出来たのは室町時代、『氷くるみ餅』が誕生したのは明治時代。
戦災によって建物を失っても、その味は変わらず現代に受け継がれています。
堺の町を探訪し、『氷くるみ餅』を食べて小休止・・・
遠い昔に思いを馳せながら、甘味に癒される瞬間です。
寒い季節はくるみ餅と温かいお茶も良いですね。
(くるみ餅は持ち帰りも可能です)












