きぬかけの道沿いにある、堂本印象美術館。日本画家の堂本印象自ら設立した美術館で、9月まで行われていた「堂本印象と大阪展」では、大阪にまつわる印象の作品が展示されていました。
見どころの一つだったのが、四天王寺宝塔の仏画。戦火によって焼失してしまった幻の塔ですが、印象が描いた壁画の下絵が残されています。

こちらは「八部衆」の下絵。仏法を守護する八種類の神々だそうで、音楽を司る迦楼羅(かるら・写真上)や、乾闥婆(けんだつば・写真下)などの姿が描かれていました。

そして下が、本尊として描かれた四仏。

印象は制作にあたり、かなりの研究や調査をしたのだそうです。「芸術は時代を超越する」という考えのもと、情熱を持って描かれた作品たち。下絵だけでもこうして残ったことが幸いでした。
堂本印象美術館の展示作品は定期的に変わります。制作時期によっても大きく雰囲気の異なる印象の作品を楽しめるので、ぜひ訪れてみてください。
京都府立堂本印象美術館の情報
京都市北区平野上柳町26-3開館時間:9:30~17:00
定休日:月曜日