東福寺を開山した円爾を祀る開山堂は、境内でもっとも高いところにあります。通天橋で紅葉を観る際、この開山堂も一緒に拝観する流れになっています。

参道の左右には池泉鑑賞式庭園と枯山水庭園が。池泉鑑賞式庭園は、もこもことした植木がかわいいです。杜若(かきつばた)の名所でもあり、5月が見頃だそうですよ。
もう一方の枯山水庭園は、市松の砂紋が特徴的。東福寺といえば、重森美鈴による市松模様の庭が有名ですが、開山堂にも市松模様があるのですね。
庭園の横には、開山堂に隣接する普門院があり、座って庭を眺められます。円爾はこの普門院で暮らしていたのだそうです。

開山堂の上部は伝衣閣と呼ばれ、仏像が安置されています。そのなかの一つ、布袋和尚坐像は、伊藤若冲も描いた伏見人形のルーツなのだとか。
華やかな紅葉スポットとは対照的に、静かで厳かな雰囲気の開山堂でした。

開山堂(東福寺)の情報
京都市東山区本町785
拝観時間:9:00~16:00