先月、名古屋城をぐるりと散策してみましたが、改めて名古屋城の荘厳さ、威厳さに感化されました。
去年も名古屋城には行きましたが、テレビで見た事があるあの本丸御殿には行った事がなくて、念願の観覧をする事に…!
今回は、名古屋を象徴する金箔で華麗な本丸御殿を少しだけご紹介しますね。
名古屋城の「本丸御殿」は、尾張藩の初代藩主・徳川義直が居住して、将軍が宿泊する際のお城の中核となる施設として使われたり、迎賓施設としての役割も担いました。
絢爛豪華な装飾で、近世城郭御殿の最高傑作と称されていたり…!
1945年の空襲で焼失しましたが、貴重な資料を基に2009年から工事が始まり、寛永期の姿のそのままの復元がなされています。
こちらは「玄関車寄」です。
体面を待つ場所で古くは遠侍(とおざむらい)と呼ばれた建物で、本丸御殿を訪れた将軍や外様大名など地位の身分の高い者が上がることができる正式な出入り口で、本丸御殿の正面玄関になります。
要するに、雨や雪の日でも輿がそのまま玄関の内部に入って、下車できる仕組みになっています。
それでは、本丸御殿の中に入ってご案内します。
本丸御殿の復元手法は、主要な木材に木曽桧を使用するとともに、継手・仕口により木材を組み立てる伝統工法を採用しています。
復元された建物と、色鮮やかな障壁画、そして金色に輝く飾金具があいまって、400年前の壮大な空間がよみがえるわけなのですね。
玄関には、襖や壁に金地の障壁画「竹林豹虎(ちくりんひょうこ)図」が描かれて虎之間とも呼ばれており、一之間には床や違い棚が据えられています。
虎と豹が描かれていますが、当時は本物の虎と豹を見ることがなく、実物の毛皮や古文書や巻物に描かれた虎と豹が参考にしているとか。
それしにても、リアルに見事に表現されていますね…!
こちらは「表書院」です。
ここは名古屋城本丸御殿が造営された当初、最も格調が高い部屋。
理由は、将軍との対面儀礼のために造られた殿舎になるからです。
江戸時代には「広間」と呼ばれており、上段之間は部屋の最奥に位置し、徳川義直が実際に着座していたらしい…!
艶やかな障壁画の花鳥図に、松がバックの金地により一層映えて、尾張徳川家の風采を高く引き立てる事が窺えます。
こちらは「対面所」になり、藩主が、自らの身内や家臣たちとの私的な用事での対面、もしくは宴席に使用された場所。
上段之間及び次之間の四方には襖絵が張られていて、京都の街並みや和歌山の名所における、四季折々の様子が艶麗に描かれています。
これは、対面所と上洛殿をつなぐ特別な「鷺の廊下」です。
将軍や藩主が上洛殿に向かう際に利用した格式高い廊下で、名前の通り廊下の障壁画には鷺と柳が描かれており、鷺は古代の信仰と深く結びつき、神の使いとされています。
そして「上洛殿」です。
徳川家光の上洛に合わせて新築した建物で、最も格式が高い部屋になります。
室内は、狩野派による豪華な障壁画(「雪中梅竹鳥図」など)や彫刻欄間、飾り金具で飾られ、贅を尽くした黄金の空間をあてがわれることに。
家光が宿泊用にと、将軍様の上機嫌ぶりが目に浮かぶようです…!
これは、上洛殿の廊下にある「井波彫刻の中央欄間」です!
青い鳥はサンジャクで尾が長い瑞鳥となり、椿に笹もあり何とも品位の良さが如実に表れており、将軍から見た側になります。
初めて名古屋城の本丸御殿を観覧しましたが、金箔を余すことなく使用されてるので、豪華絢爛な装飾には耽美ものです!
ちょっと将軍様の居を垣間見れたようで、江戸時代に遡ったような不思議な気分になり、高貴な暮らしぶりが明白に分かるような感覚です。
皆さんもよろしければ、金色威風なる名古屋城 本丸御殿を訪れて下さいね!
名古屋城 本丸御殿

住所
〒460-0031
愛知県名古屋市中区本丸1-1
電話
052-231-1700
営業時間
9:00~16:00
定休日
12/29~1/1
観覧料金
大人 500円 中学生以下 無料
交通アクセス
地下鉄名城線「名古屋城」下車、7番出口より徒歩5分
市バス 栄13号系統(栄~安井町西)「名古屋城正門前」
名古屋高速1号楠線「黒川」出口から南へ8分
名古屋高速都心環状線「丸の内」出口から北へ5分