鎌倉時代の1244年 道元禅師によって開かれた永平寺は、曹洞宗の大本山の1つであり、禅修行において「日本一厳しい修行の寺」として有名です。
そして、一般の人にとっては、文化財の宝庫である永平寺の歴史ある魅力的な建物と、紅葉の名所としてとても人気があります。

永平寺は、多くの一般の人が訪れる観光地でもありますが、日本一厳しい禅修行の地と言われるように、修行僧=雲水の方々にとっては生活の場であり片時もおろそかにできない修行の場です。

よって、修行僧の方とすれ違うことがあってもカメラを向けたり話しかけたりしてはいけません。
そして、写真撮影もごく限られた場所のみ許可されていました。

一般人用の通用門から入ります。
永平寺で一番印象に残ったのは、回廊の多さです。他の寺でも回廊はありますが、これほどたくさんの回廊が備わっているのは永平寺ぐらいではないでしょうか。

山の斜面に建つ永平寺は、1つの建物から別の建物に行くとき、必ず長い回廊を渡り階段を上ったり下りたりします。
特に極寒の冬、外の気温がそのまま伝わる寺での生活は、さぞかし過酷なものだろうと察せられました。
拭き掃除が行き届いているので、廊下も階段もつやつやと輝いて美しいです。
そして、有名な天井画がある傘松閣(さんしょうかく)です。
150畳の広間にある230枚の天井画は、昭和の名だたる画家によるもので、日本の花鳥風月が描かれていますが、この中に5枚の動物画が含まれています。

そして、いつからかこれら5枚の絵を全部見つけると幸せになれると言われています。
となれば、見つけずにはいられなくなりますね。

青獅子、白い鯉、白唐獅子、栗鼠(りす)、黒い鯉の5枚です。
ちなみに、栗鼠が一番難関だと言う声が多いです。
ガイドさんに教えてもらいなんとか発見しました。
全部の絵をもっとゆっくりと観察したかったです。
下図は永平寺の山門の内側の様子です。修行者は画像の左から入り右へと進みます。
永平寺は何度も火災にあっており、現在の山門は1749年の建造で、永平寺の中で最も古いものです。

山門は修行僧が人生で2回しか通れない門と言われています。修行に入る時と出る時です。

実は、ここの山門から入門する際に、お決まりの問答があるそうです。
修行希望者にその覚悟を問うもので、なぜこの寺を選んだかを何度も問われます。
そしてやがて「そのままお待ちを」と30~40分間、屋外に立ったまま待たせられた後で、ようやく入門が許されるとのこと。
夏や冬、天気が荒れた日はさぞかし大変でしょうね。

一般人の私たちは山門から入れないので、山門の内側から見学するだけです。あわら市観光協会のサイトで山門の重厚な外観が確認できます。
山門をくぐると、正面に見えるのが、先ほど紹介した天井画で有名な傘松閣です。
ちょうど紅葉が始まった時期で、そこここに美しい紅葉と古く趣のある永平寺の七堂伽藍とのコラボが見られました。

この山深い自然豊かな土地で、多くの修行者とともに長い長い悠久の時がゆっくりと過ぎていったのを体で感じ、身が引き締まる思いがしました。
この日は雨。霧が立ち込めて幻想的でした。
永平寺の門前町では、名物のごま豆腐、羽二重餅等を売っていました。私は記念にお箸と藤の花籠を買いました。
次回はもっとゆっくりと時間をかけて拝観したり、禅体験もしてみたいと思いました。
永平寺
住所:福井県吉田郡永平寺町志比5-15
電話:0776-63-3102
拝観時間:8:30~16:30
駐車場:近隣に有料あり