年末に、保健師さんから「食べすぎ注意ですね」と、やんわり(でも確実に)釘を刺されたばかりでした。
頭ではわかっていても、空がきれいに晴れた日は、気持ちまでゆるんでしまいます。

そんな日、ドライブの途中でふと立ち寄ったのが、「宇土マリーナ おこしき館」でした。
建物の前に並ぶ自動販売機と、よく晴れた青空。
海がすぐそばにあることが伝わってくるような空気で、「今日はここで深呼吸ができそうだな」と感じました。
ふらっと寄り道。青空の下で、少し肩の力が抜ける場所

目的地がはっきりあるわけではないドライブの日、たまにありますよね。

宇土マリーナおこしき館は、そんな寄り道にちょうど良い“ひらけた場所”でした。
空は高く、風は冷たいのに、どこかやわらかい。
海が近いからでしょうか、「ここで一度、気持ちをほどこう」と思えるような穏やかさがありました。
芝生では小学生のサッカー大会。声とボールの音に、そっと背中を押される

おこしき館の横の芝生では、小学生くらいの子どもたちがサッカーの大会をしていました。
きちんと揃えられたユニフォーム、飛び交うコーチの声、保護者の応援、笛の音。
それぞれの音が冬の空にすっと溶けていきます。

芝生の端からしばらく眺めていると、
ボールを蹴る「コンッ」という乾いた音が、不思議と心地よく響きました。
癒やされる、というよりも、少しだけ元気を分けてもらったような感覚に近かったかもしれません。
館内へ。ショーケースの前で、メロンパンに心をつかまれる

外の空気をたっぷり吸ったら、自然とお腹が空いてきました。
おこしき館の中には、地元の海産物やおみやげが並び、どこか懐かしいような雰囲気があります。

冷蔵ショーケースには、お弁当やお惣菜、巻き寿司に小鉢など、普段づかいできそうな品がずらり。
その一角に、ひときわ目を引くホイップクリーム入りのメロンパンがありました。

ふわりと盛られたホイップクリームに、上からかかるチョコソース。
見た瞬間に「これはごほうびですね」と思ってしまうような見た目です。

そのとき、年末に言われたあの一言が、ふっとよみがえります。
「食べすぎ注意ですね」

一瞬だけ迷いましたが、今日は心のほうが甘いものを欲している日。
「この一個を、今日のごほうびにしよう」と決めて、メロンパンを手に取りました。
自分に甘いところも、含めて自分だなあと思いながら、レジに向かいます。
波止場でのひと休み。有明海と歓声とメロンパン

買ったメロンパンを持って、宇土マリーナの波止場へ。
背後からは、まだ続いているサッカーの歓声とボールの音が聞こえてきます。
目の前には、有明海と、その向こうに連なる山のシルエット。おそらく普賢岳の方向でしょうか。

冷たい風が頬に当たるのに、景色はどこかあたたかく感じられました。
空の青も、いつもより少しだけ深い色に見えます。

袋から取り出したメロンパンは、想像していた以上にずっしりとした重さ。
たっぷりのホイップクリームが挟まれ、その上からチョコソースが静かに流れています。

ひと口かじると、外はさっくり、中はふんわり。
甘さはしっかりあるのに、重たさはあまり感じません。
ホイップのやさしいコクが、潮風と混ざり合いながら、ゆっくりと口の中に広がっていきます。

保健師さんには、ここだけの話にしておこうと思います。
少しだけ背徳感をまとった甘いものは、やはり特別でした。
見慣れた故郷の景色が、少しだけ違って見えた日

この海も空も、きっと子どもの頃から何度も見てきた景色です。
それでもこの日は、不思議といつもよりきれいに見えました。

理由は、大きな出来事があったからではなくて、

ドライブの途中で、ちゃんと立ち止まって一息ついたこと

子どもたちの元気な声に、少しだけ背中を押されたこと

甘いものを“急がずに”味わう時間をとったこと

そんな小さな出来事がいくつか重なったからだと思います。
見慣れた風景が、少しだけ特別なものに変わった瞬間でした。

遠くまで出かけなくても、
近くの道の駅や海辺で、小さな「ごほうび時間」はつくれるのだと、あらためて感じた一日です。
近くを通ったら、宇土マリーナおこしき館でひと休みを

もしこのあたりを通ることがあれば、宇土マリーナおこしき館に、少しだけ寄り道をしてみてください。
芝生のにぎやかさに元気をもらい、海を眺めながら深呼吸をして、館内で気になるものをひとつ選ぶ。
そんな静かな午後も、悪くない時間だと思います。

そして自分には、もう一度だけ。
「甘いものは、ほどほどに」
これからも、ゆるやかな努力目標として心に留めておこうと思います。