全国どこの地域にもあるとは思います。
謂れもイマイチ不明、神主さんもいない、でも地域のお祭は行う。
ここ徳島市沖洲にある『蛭子神社』もそんな神社の一つです。
まず名前が蛭子であるにもかかわらずご祭神は大黒さまです。
西宮の蛭子神社は蛭子(ヒルコ)の神様ですよね。
西宮神社の宮司さんいわく全国の蛭子神社の総本宮が西宮戎神社、であればここ蛭子神社のご祭神は蛭子の神様であるはず・・・???
さらに常に宮司さんはいなく、でも毎年春の大大祭り、夏の例大祭、秋の例大祭、年始の例大祭はきちんと行われています。
私も子供の頃から地元の氏神様として親しんでいます。
まつりになると心が踊ったものでした。
全く不思議な神社ですが、現在は地元の有志の方が氏子となり、掃除や管理、お祭りの段取り、お祭りのときの集金などやってくれています。
というのもこの神社にも歴史の市場面が残されているからです。
それがこの百度石。
もともとあった碑文は剥がれて見えなくなっていますが、後ろに看板が建てられています。
嘉永7年11月5日大地震があり,人々は木竹の中へ駆け込んだ。津波がくると聞いて,船に乗ったものは危うく助かった者もいれば,転覆して命を失う者もいた。船には乗るべからず。家が潰れて炬燵,竈より火がおこり,多くの家が焼けた。このような時は心を静めて火の元に気をつけることが肝要である。百年が経るうちに同様の地震と津波が有ると聞くので,氏神の廣前に百度石をたてるついでにそのことを記す。
地震のときには火に気をつけて火事にならないように教訓としなさい。
という意味が込められています。
近々起こりうるであろう南海トラフ大地震。
沖洲地区は津波の心配もありますが、阪神淡路大震災のときにも体験した、火の始末には十分気をつけたいと思います。
境内の梅はもう花をつけていました。
歴史と新興の不思議な場所
沖洲蛭子神社のご紹介でした。
ちなみにここから南へ10分ほど歩いた場所に恵比須神社もあります(*^^*)