直島の本村地区に、ゆっくりと静かにコーヒーが飲めるお店があります。

自家焙煎のコーヒー屋さん「Francoile(フランコイル)」です。
本村地区と言えば、家プロジェクトなどのアート施設が集中していることで有名ですが、その町並みは、現代アートのデザインや彩りとは裏腹に、昔ながらのつくりの家が密集していて懐かしい感じを受けます。

フランコイルは、この本来の直島の姿が垣間見える貴重な地域でもある本村地区で、B&Bの宿を営みながら、日々コーヒーを提供しています。

カフェの営業時間は午後12時から17時まで。
一歩店内に入ると、東京でデザイナーをしていた店主と奥さんのセンスが光るうつくしい空間がひろがっています。

スタイリッシュなのに、どこか親しみ深いインテリアに、わたしはいつもホッとして、我知らずリラックスしている自分に気付きます。

フランコイルの魅力の一つは、間違いなくそのやさしい空間にあると、わたしは思っています。
さて、本日わたしが選んだのは、カプチーノ。

ミルクの甘さがまろやかなカプチーノは、ベルギーワッフルとの相性が抜群。

店内ではコーヒーのお供にピッタリのスイーツも常時数種類あり、その日の気分でチョイスするのも楽しいですよ。

フランコイルのコーヒーは、基本的に店内の自家焙煎機で丁寧に焙煎されたコーヒー豆を使っています。

その味は、濃厚でコクがあり、フランコイルならではの深みがあります。

一口飲むと「コーヒーってこんなに美味しかったっけ?」と思うほど。

フランコイルのコーヒーは、いつだってコーヒー自体の美味しさを改めて認識させてくれる力があるのです。

自家焙煎のコーヒーは「直島ブレンド」「凪」など数種類用意されています。

名前も瀬戸内っぽくてテンション上がりますよね。

店主が味やのど越しをわかりやすく説明してくれるので、気分や体調によって、その日の自分に合ったコーヒーを選べますよ。
「焙煎機をもっと大きく効率的なものにすれば、もっと早く、もっと多くの人にコーヒーが提供できるんだけれど、ぼくは愛着のあるこの焙煎機で目の前のお客さんひとりひとりに丁寧にコーヒーを淹れていきたいんです。」と、店主は言います。

その店主のこだわりは、そのままコーヒーの味に反映されているようにわたしは思います。

味ももちろん美味しいけれど、それ以上に、フランコイルのコーヒーを飲むと、普段の忙しなさや自分の至らなさが全く気にならなくなる。

それは、フランコイルのコーヒーがお客さんを大事にしてくれているから。

大切にされているという感覚があると、自然と自分にやさしくなれるような気がします。
フランコイルは宿もとても快適です。

直島を訪れる際には、カフェの利用だけでなく、ぜひフランコイルに泊まって朝のコーヒーも楽しんでみてください。

かならず素敵な一日になりますよ。