阪神本線魚崎駅から、大阪方面つまり東に向かって歩くと、何に使われてるんだろうか!?と思う、ピンク色の鉄筋コンクリート三階建ての近代建築物に遭遇します。
場所は神戸市立魚崎小学校の南側。
旧魚崎町役場の建物です。
神戸市と合併する前にあった五ケ町村役場のうち、建物が今も残っているのはここだけで、今は魚崎地域福祉センターとして使われています。

昭和12年10月完成と記載されている、この建物。
つまり、昭和13年(1938年)生まれの、うちの母より年上です。
神戸はその後、阪神大水害、第二次世界大戦、阪神淡路大震災などの天災や戦災に見舞われてきましたが、こうしてしっかりと残っている古い建物を見るのは感慨深いものです。
北側の敷地内、道に沿った場所に、役場だった頃とその後の経緯が記されています。
神戸市民病院東灘診療所だった頃、一度緊急で診察を受けにきたことがあるのです。
第一子を妊娠中、近居の母からインフルエンザを移されて、妊娠7ヵ月に少し手が届く時期だったため地元クリニックは手を出せず、市民病院で出産予定だった私はここに飛び込むこととなりました。
そのときに覚えていた内観から、94年に神戸を舞台に撮影された映画
夏の庭 The Friends
の1シーンは、病院周辺だったのではと思っています。

大阪寄り(東側)の建物は魚崎南部あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)です。
私用でよくお世話になっており、チョコチョコと出入りしています。

北側真正面に、神戸市立魚崎小学校があり、映画『夏の庭 The Friends』の撮影は、阪神淡路大震災前のこの学校で行われたと思います。
神戸は古くても目立つ近代建築物が現存しています。
旧魚崎町役場もそのひとつ、そして魚崎小学校の門も、校舎が再建される前のものが残されている様子で、変わらないものがあるのはとても嬉しく感じられます。