高松の塩上町にある小さなスペース「絵本文庫ふみくら」には、約300冊の絵本が並んでいます。
基本的に本は売り物ではなく、1時間600円(ワンドリンク付き)で好きなだけ読めるシステムで、様々な世代に広く解放されているスペースです。
店内はアンティーク家具なども置いてあり、落ち着いた雰囲気。
座り心地のいい椅子でゆっくりと絵本を読むことができます。
窓からは小さな庭も見えて、7月の今の時期はこぼれるような緑が瞳を癒してくれます。
絵本の種類は、小さなお子さんが楽しめる絵本から、大人が考えさせられるような絵本まで本当に種類豊富。
昔読んだことのある本を見つけて喜んだり、これから子供に贈りたいと思えるような本を見つけて嬉しくなったり。
絵本と一口に言っても、その書き方やデザイン、本の持つ性格など、すべてが違って全部面白い。
絵本文庫ふみくらの女性店主は、絵本をもっと身近なアイテムにしてほしいと言います。
綺麗に読まなくていい。
折って汚して、その人の暮らしの一部になるくらい、当たり前のものにしてほしい。
店内は静かな雰囲気だけど、突然読み聞かせをする親子がいてもいい。
店主はそんなふうに、温かい言葉を紡いでいました。
店主の温かさそのままに、絵本文庫ふみくらはとてもやさしい空間です。
誰も傷つかなくていい、そこにいる時間だけは、自分の大切なもののことを考えていい。
わたしはそこにいた1時間、難しいことはいっこも考えなかった気がします。
絵本文庫ふみくらには〝やさしいちから〟が宿っています。
最近は、読み聞かせ会や朗読会も頻繁に開催されているようです。
瓦町駅からは少し歩きますが、お近くを訪れた際にはぜひ。
喧噪や忙しさの中で忘れていた想い出や大切なものを、思い出すことができますよ。
営業:土曜・日曜・祝日 12時~19時
利用料金:1時間600円(ワンドリンク付き)