小児がん啓発活動の『レモネードスタンド』はアメリカから始まったものです。
小児がん患者の少女が、同じ病気で苦しむ子どもたちを支援するためにレモネードスタンドを開き、寄付を集めたことが始まりとなりました。

この話を知り感動した2人の女の子によって、福岡でもこの活動がスタートしました。
会場となる博多駅前広場には小児がんを解説したパネルが立てられ、がんや病院での治療について説明してありました。

日本では毎年約2500人の子どもが小児がんと診断されています。
医学の発達により治療方法が進歩した現在でも、毎年500人近い子どもが命を落としています。

小児がんの治療には時間がかかり、退院した後も学校生活についていくことが大変になるなど患者には大きな負担がかかります。

レモネードスタンドで集められた寄付金は、小児がん患者の家族への支援をはじめとしたさまざまなサポートに使用されています。
会場では福岡で活動するヒーローの『オーガマン』との触れ合いイベントもあり、訪れた人たちはオーガマンから配られたレモネードで喉を潤していました。

福岡では多くのヒーローがショーやイベントで活動しており、地域の人々と触れ合っています。
オーガマンは薬の飲み残し問題(残薬問題)に立ち向かうことをコンセプトとしたヒーローで、特撮テレビ番組『ドゲンジャーズ』でも活躍しています。

この日の会場にはオーガマンを見ようと集まった子どもたちの姿もありました。
そうした子どもたちにとって、小児がんの話は普段なかなか触れることのない話題かもしれません。

しかし最初にレモネードスタンドを始めた少女たちのような小児がんへの関心が、オーガマンとの触れ合いを通して子どもたちの心に芽生えるきっかけとなる。

そのために活動するオーガマンの姿は、例え戦う悪役がいなくともヒーローという言葉を体現していました。

ヒーローの姿に触れるために来た場所で、これまで知らなかった小児がんのことを知るきっかけとなりました。
そしてオーガマンだけでなく、小児がんと戦う子どもたち一人一人が心の強さを持ったヒーローであると考えさせられました。