「恍惚の人」で一躍有名となった、和歌山出身の作家有吉佐和子は、「紀の川」や「花岡青洲の妻」など、和歌山を題材とした作品でも有名です。
ドラマチックな物語が多いものの、登場人物の使う昔ながらの和歌山弁は、彼女の作品をどこか柔らかく感じさせる効果がありました。
一体どんな人で、どんなふうに和歌山で暮らしたのか。
それが少しだけ見えてくるような気持を味わえるのが、私が今回行ってきた有吉佐和子記念館です。
新しく美しい建物の中で、特に目を引くのが、その整えられたお庭でした。茶道も嗜んでいた有吉佐和子は、室内から見えるお庭のしつらえにかなりこだわりを持っていたそうです。
彼女の著作には「芝桜」という作品や「木瓜の花」という作品があり、それらはどちらも花街で生きる女性の人生を描いた、華やかながらも悲しさも漂う物語なのですが、そのどちらも、この庭に生息した花を元に描かれたのだとか。
ここであの名作が…そう思うと、この庭の前からなかなか立ち去ることができませんでした。
母親としての有吉佐和子の一面を垣間見ることができるのも、この記念館の魅力の一つです。実はこの机には、有吉佐和子が娘のために貼ってあげたスマイルシールが残っているんですって!写真の中に見つけることはできますか?
ぜひ、行ってみて実物を目撃してみてください。
なんだか、ほっこりした気持ちを味わえますよ。
所在地:〒640-8204和歌山県和歌山市伝法橋南ノ丁9番地
駐車場:8台/ゆずりあい駐車場 1台
お問い合わせ:073-488-9880
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