先日、佐賀県立美術館に行く前。道路を挟み佐賀城公園へと続く、美術館裏のお堀端に立ち寄りました。美術館や博物館の裏で、さらに佐賀の歴史と文化を象徴する佐賀城の近くということもあり、この通りは「SAGA ART PATH」という名もつけられています。
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PATHとは、英語で小道や道筋という意味も持ちます。幹の太い木々が青々とした葉を揺らしながら屋根となってくれるので、夏もお散歩しやすい道。
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ところどころ石像が建っています。道路を挟んで左手には、佐賀城を含む広い敷地と小道があります。桜や梅の季節もとても綺麗です♪
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その小道の南側には…まるでキャベツ畑かのような茂みが。でもここ、畑ではなく…池の上に所狭しと広がった、蓮の花の群生なんです。一見、葉ばかりですが…
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ぽつぽつと蓮の花が。ピンク、白。どれも淡く、大きさに反してかなり軽そう。風に吹かれ、躍るように背を伸ばしています。
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のぞき込むと包み込まれてしまいそうな、大きな葉。蓮の花は朝7~9時ごろが見頃。この日は9時半ごろに訪れたので、ピークからは少しずれていましたが…というのも、蓮の花は昼に近づくにつれて、花が閉じるんですよね。そして1シーズンで、1つの花の命は3日といわれています。
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今でこそ生い茂っていますが、実は20年ほど前に一度、消滅した過去があります。その状況を受けて、地域で再生に向けた実行委員会が発足し、15年前に植えた蓮の花が現在も池に根を張っているそうです。少し前まで、そんなドラマがあったとは知りませんでした。
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儚さと、どこか力強い生命力も感じる理由がわかりました。7月中には終わってしまうそうなので、ぜひ見頃の朝の時間に、お散歩しながら眺めてみてください♪