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お寺の中の美術館で伊藤若冲と円山応挙の傑作が一挙公開 企画展「若冲と応挙」
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趣味・カルチャー
京都府・今出川
相国寺は臨済宗相国寺派の大本山。金閣寺や銀閣寺は相国寺の山外塔頭にあたります。相国寺の境内にある承天閣美術館では、相国寺と伊藤若冲との関係を軸に、若冲と円山応挙の作品を紹介する企画展「若冲と応挙」が開催されています。
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今回、承天閣美術館で行われる企画展「若冲と応挙」は、相国寺と相国寺塔頭が所蔵する若冲と応挙の作品を公開。Ⅰ期は円山応挙の代表作とされる重要文化財「七難七福図巻」全三巻と画稿・下絵を、Ⅱ期は伊藤若冲の傑作である重要文化財の「鹿苑寺大書院障壁画」五十面が公開されます。
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11月12日(日)まで開催されるⅠ期のみどころは、円山応挙の代表作「七難七福図巻」の公開。この作品は「仁王教」という経典で説かれた災いと福を描き出したもので、重要文化財に指定されています。
今回はこの「七難七福図巻」全三巻を一挙公開。さらに、依頼者によって描かれた下絵やそれを受けて描かれた応挙の画稿が展示されており、これらを完成した「七難七福図巻」と見比べることができるのがとても楽しい。
「七難七福図巻」は人の七難七福のありさまをイメージ化したもので、「天災巻」「人災巻」「福寿巻」からなります。「福寿巻」はほんわかと幸せな気分になれるのですが、「人災巻」「天災巻」にはえげつないほどの人の不幸が描かれています。特に「人災巻」は目も当てられない。
ぜひ「福寿巻」と「天災巻」「人災巻」、そして完成品と下絵・画稿を見比べてみてください。
ぜひ「福寿巻」と「天災巻」「人災巻」、そして完成品と下絵・画稿を見比べてみてください。
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企画展「若冲と応挙」は、2023年9月10日(日)から2024年1月28日(日)まで。Ⅰ期が2023年9月10日(日)から11月12日(日)まで、Ⅱ期が2023年11月19日(日)から2024年1月28日(日)まで。期間中は記念講演会やギャラリートークの開催、特別御朱印の販売も行われます。