今なお、島根県松江市は「茶どころ 松江」と呼ばれています。松平家7代藩主松平治郷(「不昧公」ふまいこう)によって茶道文化が松江に定着してから、ずっと、お茶、和菓子、茶道具など茶道にまつわるさまざまな文化が引き継がれています。
風流堂は、その中でも創業1890年の松江を代表する老舗和菓子店の1つです。
大事な人へのお礼やご挨拶、お祝い事や法事の際に「ここで買えば安心!」という信頼の置ける和菓子屋さんです。
今回は、法事で訪問する際の手土産に和菓子を買いに来たのですが、あいにく他の店舗は定休日だったので、唯一営業していた風流堂矢田工場店に来ました。
この辺りは各企業の工場が多く並ぶ地域で、あまり風情があるとは言えませんし観光客が訪れる場所でもありません。
地元に住みながら、初めて足を踏み入れる場所でした。
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中もそれほど広くないスペースでしたが、定番の人気和菓子と季節の和菓子が限定販売されていました。
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日本三大銘菓の1つ「山川」はなかったのですが、「朝汐」や「路芝」はありました。この店では「路芝」が一番人気のようです。
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秋ならではの和菓子もズラリと並んでいました。
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島根県多伎町の特産品いちじく入りの羊羹はとても美味しそうでした。
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そして、この日に購入したのは定番人気の「朝汐(あさしお)」です。開発者である風流堂2代目によると『北西風で日本海の大波が岩肌に打ちつけ、白いアワとなって散っていく景色をお菓子にしたのが「朝汐」』だそうです。
本当に白い生地は口の中でホワホワと泡のように溶けていき、中の上品なあんこがたまらない美味しさです!
どんな席にも合う風流堂定番中の定番の和菓子です。
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