富山市・総曲輪(そうがわ)にある「喫茶チェリオ」。
昭和10年(1935年)創業という長い歴史を持つ喫茶店ですが、今回のお目当ては、昔ながらの甘味——「特製あんみつ」です。

私は寒天が大好きで、あんみつとなればなおさら心が躍ります。
そしてこの「喫茶チェリオの特製あんみつ」は、素朴でありながら心に残る一品でした。
レトロな器に、懐かしさと涼しさが盛られて
運ばれてきたのは、ガラスの器に涼しげに盛りつけられたあんみつ。
艶やかなあんこ、つるんとした寒天、香ばしそうなピーナッツ、そして白く柔らかな求肥が彩りよく並び、見た目にも心が和みます。

特に印象的だったのが、北海道産大納言小豆を使用した手作りのあんこ。
しっかりと「昔ながらの甘さ」があって、口の中でやさしくほぐれる感じがたまりません。ひと口目から「あ、これは癒しだ」と思える味わいでした。
味のリズムを生む、ピーナッツと求肥の存在
あんみつにピーナッツ?と思われるかもしれませんが、これが絶妙なアクセント。
香ばしさが加わることで、あんこの甘みが引き立ち、飽きのこない味に。
もちもちの求肥もいい役割を果たしていて、まるでちょっとした口直しのように、味のリズムを整えてくれます。

寒天のつるっとした清涼感、あんこのコク、ピーナッツの香ばしさ、求肥のやさしい甘み。
それぞれが主張しすぎず、でもしっかりと存在感を持っていて、ひと口ごとに新鮮な美味しさが広がります。
“小腹を満たす”だけじゃない、心を満たす甘味
暑い日、少し歩き疲れた昼前、ふらっと入ったお店でこのあんみつを食べた瞬間、
「来てよかったな」と心の中で静かに感じました。

甘味というより、やさしさを味わったような気持ちになれるあんみつ。
喫茶チェリオの長い歴史の中で守り続けられてきた味が、きっとこの一皿にも息づいているのだと思います。
次はナポリタンと珈琲も
今度訪れるときは、ナポリタンスパゲッティや珈琲もぜひ味わってみたい。
でもきっと、またこのあんみつも頼んでしまう気がします。

「また食べたい」
そう思わせてくれる、富山の一皿に出会いました。
喫茶チェリオ
住所 富山県富山市総曲輪3-6-15-18-1
営業時間 10:00~17:00
休み 水曜日
電話 076-425-3404
駐車場 無 
※「グランドパーキング」ご利用で、1,000円以上のご飲食で30分無料サービス