金沢学生のまち市民交流会館で行われた「かぶらずし教室」に参加してきました。今回は小学生と一緒に体験するワークショップ形式。
かぶら寿しは、金沢の冬には欠かせない発酵食のひとつ。塩漬けしたかぶに鰤を挟み、麹で発酵させた郷土料理です。子どもの頃は少し苦手だったという人も多い一方で、大人になるとその奥深い味わいに魅了される、なんとも不思議な存在。金沢の食文化を語るうえで欠かせない一品です。
教室のはじめには、北陸学院大学・発酵食研究所の方によるミニ講座があり、発酵とは何か、麹の働き、かぶら寿しがどのようにして生まれたのかを分かりやすく解説してくださいました。難しい話ではなく、子どもにも伝わる言葉での説明だったのが印象的でした。
その後はいよいよ実践。今回は小学生も参加しやすいように、かぶや鰤の下準備はすべて済んでおり、参加者は「かぶに鰤を挟み、麹で作った甘酒を重ねていく」という工程を体験します。作業自体はとてもシンプルですが、ひとつひとつ丁寧に重ねていくことで、「食べものをつくる」感覚が自然と伝わってきます。
子どもたちが真剣な表情でかぶら寿しを仕上げていく姿を見ながら、発酵食は“食べる文化”であると同時に、“受け継ぐ文化”なのだと感じました。完成したかぶら寿しは、持ち帰って自宅で発酵させてからいただきます。数日後、どんな味に育っているのか楽しみです。
金沢の暮らしに根付く発酵文化を、学びながら体験できる貴重な時間となりました。












