国宝松江城のすぐ横にある武家屋敷の一角に、作家 小泉八雲の旧宅があります。
2025年から2026年にかけてNHK朝ドラ「ばけばけ」が放送されていた時期は、ここはいつも観光客であふれ、入場に人数制限もあったほどで近づけませんでした。
ようやく落ち着きを取り戻した旧宅を久しぶりに訪ねました。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が松江に滞在したのは、1年3ヶ月ほどで、「旧居(ヘルン旧居)」と呼ばれるこの武家屋敷で暮らしたのは、明治24年(1891年)5月から11月までの約5ヶ月間です。
現在は、国指定史跡に指定されたこの旧宅は、現在八雲とセツが使った西側6室が公開されています。
この建物は、松江藩士 根岸家の武家屋敷でした。
結婚して間もない八雲の「庭付きの侍の屋敷に住みたい」という強い願望と、ちょうど家主が転勤中で空き家だったという偶然が重なり、八雲の夢が叶ったそうです。八雲が特に気に入っていた旧居の庭は、根岸家によって1868(明治元)年に造られたそうです。
季節は4月下旬、つつじや百日紅が咲いていました。
年代を感じさせる木造家屋です。現在の住居より、天井が低く鴨居も低い位置にあります。
好きな庭が眺められる特等席に、八雲の机といすが備えられています。
幼少期に左目を失明した八雲は視力が弱かったため、執筆は机に顔を近づけて行いました。そのため、一般の机の高さより高いのが特徴です。
庭には小さな池があり、折しもカエルの鳴き声が聞こえていました。
カエルが好きだった八雲は、カエルを食べる蛇に「食べないでほしい」と頼み、代わりの肉を石段に置いたというエピソードも残っています。
八雲とセツもきっと、この庭を通して松江の四季を楽しんだのでしょう。
ドラマ内でも、八雲の指導を得るために、松江から熊本へと転居した八雲夫妻と共に転居した学生がいましたが、この住居の所有者である根岸干夫の長男
根岸磐井(ねぎしいわい)がまさに、島根県尋常中学校から熊本第五高等中学校へと行動を共にした人でした。そして、磐井は東京帝大、日本銀行勤務を経て松江に帰郷したのち、この屋敷を保存、公開し、また小泉八雲記念館設立にも力を尽くしたそうです。
小泉八雲旧宅
●住所:島根県松江市北堀町315●電話:0852-21-2147(小泉八雲記念館)
●開館時間:
4月~9月:9:00-18:00(受付は17:30まで)
10月~3月:9:00-17:00(受付は16:30まで)
●休館日:年中無休
※館内メンテナンスのため年数回の休館日有り
●駐車場:無し ※近隣駐車場を利用












