山古志の各所に村人の手で掘られた隧道。
明治時代以降、交通事情を克服するための道路整備の意識が高まり、村人は自分たちの手で峠道を隧道によって克服することを試みるようになりました。
しかも、カンテラの灯りをたよりに片刃(かたば)のツルハシとスコップだけで。

神業ともいえる大工事を村人の手によって成し遂げられたのは、棚田に水を引く横井戸を掘る技術と雪から自分たちを守る強い精神があったからと言われています
山古志の隧道の中で最も古いのが、棚田に水を確保するために掘られた「水路トンネル」。
1895年、明治28年から冬場の作業で13年間かけて、1908年、明治41年12月に、山古志で最初の隧道を掘りあげました。掘った土を利用して作った「ため池」は、現在も利用されています。
山古志ならではの先人のやり抜く力がそこにある場所です。