年明けに高松に泊まりがけの用事があり、ふらっと高松の古書店「なタ書」に行っってみたら、店主の藤井さんに「せっかく今日高松に出てきたんなら、明日の十日戎(とおかえびす)に行ってみたら?」と言われました。

十日戎とはなんぞや?

恥ずかしながら、十日戎というものが何なのか、よく知らなかったわたし。

速攻で調べてみたところ、商売繁盛の恵比寿さんをお祀りする神社にて、縁起物の福笹や熊手を授与してくれるありがたい御祈願行事のことらしい。

民宿をお手伝いしている身としては、さらなる宿の集客と繁盛をお願いしたいところです。

ってことで行ってきました、十日戎!
行くと決めたら即行動のわたし。

朝一も朝一、9時前には目的地の高松市城東町にある「東濱恵美須神社」に到着していました。
朝が早すぎて出店も開いていない。。

でもその分、神社の静謐な空気を思う存分吸い込むことができて、心が浄化されたような、清々しい心持ちになりました。

まずは、本殿にご参拝。
朱の色がアクセントのうつくしい本殿の前に立つと、自然と気持ちが引き締まり、今年も仕事頑張ろう、という気になってくるから不思議です。

恵比寿さんは商売繁盛・五穀豊穣などの他に、大漁満足・航海安全などのご利益もあるとされています。

東濱恵美須神社がある場所はまさに海のすぐそばですし、漁協もたくさんある場所です。

この辺りの人々にとっては、昔から、とても重要な神様だったに違いありません。

その歴史や習俗が、連綿と続いているということ自体尊いことですし、人々がいかにこの神様を支えにして生きてきたかがわかって嬉しくなりました。

かく言うわたしも、瀬戸内に暮らす身。

しっかりと祈りを捧げ、ゆっくりと顔を上げました。
本殿の脇には大黒天さんの姿も。

恵比寿さんと大国天さんは一緒に祀られることが多い神様です。

諸説あるようですが、大黒天は日本の神様の大国主命(オオクニヌシノミコト)と同一視されていて、その息子である事代主命(コトシロヌシノミコト)は恵比寿さんと同一視されているのです。

神様同士にもご縁があれば、同じ境内に鎮座する。

大らかでゆるやかな神様の世界、わたしは大好きです。
帰りにしっかりと熊手もゲットして、神社を後にしました。

帰り道、カバンに差した熊手の鈴が歩くたびにリンと鳴って、幸せが降るような帰路でした。

十日戎で有名な神社は、全国にたくさんあるようです。

お近くに恵比寿さんを祀る神社があれば、ぜひ行ってみてください。

わたしは来年、今年いただいた熊手を返しに、また東濱恵美須神社へお詣りに行きたいと思っています。