鳥取県米子市淀江にある「天の真名井(あめのまない)」は「名水百選」にも選ばれた山陰を代表する名水です。
1日に約2500トンもの透明度の高い水は、山陰の名峰大山を始めとする付近の山から湧き出て、付近の生活用水や農業用水、ニジマスの養殖に利用されています。

「天の真名井」の他にも「本宮の泉」等、美味しい湧水があちこちに見られる米子市は、厚生労働省の「おいしい水研究会」32選にも選ばれています。
そのおかげで、米子近辺の水道水はめちゃくちゃ美味しいと自慢で、煮沸滅菌した後に「よなごの水」として販売もされているほどです。
2023年12月に水車と水車小屋が新しくなったと聞いたので、久々に天の真名井に行ってきました。
稼働した水車はこちらから
大雪の後で、今まで見たことのない風景が広がっていました。
駐車場に着くと奥に「真名井ばあちゃんのせせらぎレストラン」があります。
ここは、大山そば、山菜料理の他、季節の果物がふんだんに盛られたパフェが有名です。
以前利用したとき、名水のおかげか大山そばがとても美味しかったです。
また、シャインマスカットのパフェは2人分くらいある特大サイズで満足度100%でした。

ここの駐車場内にも湧水があり、積雪がある中、大きなボトルを持った人が名水を汲みに来ていました。
遊歩道は雪に埋もれていたのですが、あえて進んでみました。
天の名井までは、駐車場から遊歩道で徒歩5分くらいですが、この雪道だともうちょっとかかりそうです。
キーンと冷えた朝の空気、雪からもやが発生して幻想的な感じです。
でも階段なのか道路なのかも判別不可能でちょっとドキドキしました。
以前来た時、秋には一面稲穂がゆれる光景でした。でも、こんな銀世界も好きです。
雪道にズボズボはまりながら案内に沿って進むと、7分くらいで真新しい水車が見えました。
まだ工事中のポールがあり、水車は稼働していない様子ですね。
水車の右側をぐるっと回って近づいて行くと、新調された水車がありました。

以前は、茅葺の水車小屋と苔むした水車が味わい深い趣で良かったのですが、今後は米をひくという実用を兼ねるために両方が新調されたようです。
水車の右側には、水車へと水を送る湧水のたまり池があります。
ものすごい透明度の高さに驚きます。
池底の石の模様まではっきり見えます。この湧水は、年間を通じてずっと約14度でこの高い透明度も保ち続けています。
これはマスですね。ニジマス?
親子らしき3匹が悠々と泳いでいるのが手に取るように見えましたが、すぐ遠くに行ってしまいました。
その奥には、小さな滝から湧水が流れ出しています。冷たくて清らかな味がする水です。
静かにたたずむ南天の赤、竹や常緑樹の緑、雪の白、そしてそこをかきわけるように流れていく清水は、美しい一幅の絵のようでした。
天の真名井(あめのまない)
住所:鳥取県米子市淀江町高井谷47
電話:0859-56-3164(淀江振興課)

※「天の真名井」と検索すると直接水車のある場所に誘導されますが、住宅の中を通る細くて急な道に誘導されるので、それを避けたい人は「天の真名井 駐車場」と検索することをお勧めします。何を隠そう今回雪道ですごく苦戦しました。^^