松江城は明治時代の廃城令によって全国の多くの城が壊されたときにも、市民の熱い情熱によって守り抜かれ、2015年7月には正式に再度国宝に指定された稀有なお城です。
現在、日本には5つの国宝の城があり、松江城(島根県)の他は、姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、犬山城(愛知県)、松本城(長野県)です。
松江城は1935年に一度国宝に認定されたものの、1950年に法令が変わったことで重要文化財に格下げされ、再度2015年に国宝指定に至るのですが、ここまでには市民と研究者による松江城築城がいつだったのかを証明し、ぜひ国宝にしようという熱い不断の努力の日々が続きました。
国宝の決め手になったのは、2012年に松江城のすぐ横にある松江神社で松江城築城時の「祈祷札(きとうふだ)」が見つかったことでした。その祈祷札に書かれていた「慶長16年」と松江城天守の完成時期が一致しそれが最大の決め手になりました。
お城の内部でも、松江神社で発見された祈祷札と松江城の祈祷札がかけられていた柱の穴の位置が一致すると紹介されていました。
国宝松江城はとても小さいお城と思っていたのですが、天守は現存する天守12つの中で姫路城、松本城に続いて3番目の高さがあるそうです。
外観を見ると4階建てですが、内部的には5階建てで地下1階があります。
松江城は別名千鳥城とも呼ばれ、黒くて美しい形は400年前の築城時のままです。
城内にある多くの桜が咲くと1年で最も賑わう時期を迎えます。
松江城の内部は、文化財保護のためでしょうがとても暗いです。
梯子のような階段を長短合わせて9回登ると天守最上部に着いて、松江の美しい景色を360度堪能できます。
薄曇りの中、お城の桜と松江の街並みの向こうに宍道湖も見えました。
松江のシンボル 宍道湖と嫁が島も見えました。