三千院は京都市街から少し離れた大原エリアにある寺院です。
京都駅からバスで1時間以上かかる鄙びた景色が美しい地域に位置しています。
大原の名産・しば漬けに使用される赤しその畑と新緑の山々がとても美しく、思わず足を止めるほどです。
三千院は、天台宗の宗祖・伝教大師最澄が比叡山に結んだ庵が始まりで、その後代々皇族が住持する門跡となりました。
寺地は比叡山から洛中へ移転し、名称も様々に変わってきた三千院ですが、明治維新後に現在地に落ち着き、「三千院」という名前になったと伝わっています。
三千院といえば、苔の美しい庭園と荘厳な三尊像、そして季節ごとに楽しめる花々です。
今回はちょうど見ごろの紫陽花を愛でてきました。
三千院の紫陽花はブルー系の花が多く、静かな森の中に涼やかに咲いているといった感じでした。
中には紫やピンクがかったお花や少し変わった紫陽花も咲いています。
三千院のあじさい苑は聚碧園が見られる客殿や往生極楽院がある有清園を通り過ぎた奥にあります。
客殿から見る聚碧園は緑に包み込まれるような優しい雰囲気の庭園で、抹茶を楽しみながら見ることもできます。
客殿から渡り廊下を通り過ぎたところにあるのが、ご本尊がお祀りされている宸殿(しんでん)です。
宸殿から見えるのが苔と真っすぐに伸びる杉やヒノキが美しい有清園。
有清園の中にあるのが、往生極楽院です。
往生極楽院には、舟底型の天井いっぱいにお祀りされている阿弥陀如来像と脇侍の勢至菩薩と観音菩薩がいらっしゃいます。
なんとも穏やかな表情を浮かべた阿弥陀様と今にも人々を救いに行こうとされているように少し前かがみになった大和坐りをされている両菩薩様。
私の好きな仏像の1つです。
有清園・聚碧園は京都市指定名称となっている庭園で、どの季節に訪れてもそれぞれに美しい景色を見せてくれます。
京都を訪れた際は、ぜひ静かで美しい三千院、そして大原エリアの散策をお楽しみください!
三千院の基本情報
- 住所 京都市左京区大原来迎院町540
- 拝観時間 9:00~17:00(11月8:30~17:00/12月~2月9:00~16:30)
- 拝観料 一般700円/中高生400円/小学生150円
- アクセス バス「大原」徒歩約10分